心理的な活動に依存する内因性成分である事象関連電位(ERP)を主たる指標として好みなどの主観的判断・評価(主観量)を定量的に検出するために,食品,色が異なるシャツ,動物などの画像を用いて主観評価時のERPを測定した。認知・判断に関連するERP成分P300に着目し,その振幅,面積などを特徴量として抽出した。そして,好みと対応よくP300を検出するための評価課題を提案した。好みの程度とP300面積の関連については,比例関係のような単純な関係ではないことが明らかとなった。また,ERPと視線情報を組合せて利用するための基礎検討として,主観評価時の視線停留を測定し,好みの検出に利用できる可能性を示した。
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