研究課題/領域番号 |
24500268
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研究機関 | 熊本高等専門学校 |
研究代表者 |
合志 和洋 熊本高等専門学校, 人間情報システム工学科, 准教授 (20303711)
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研究分担者 |
清田 公保 熊本高等専門学校, 人間情報システム工学科, 教授 (80186353)
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キーワード | 感性計測評価 / 脳内血液量 |
研究概要 |
本研究では,映像に同期させた音響やイスの振動,香り,風等の複合感覚を提示することで,現実性だけではなく,楽しさや迫力感などの感性向上効果を付与する技術の開発を目指す.そして,その感性向上効果を生体信号により客観的に評価し,より向上効果のあ る制御技術を確立することを目的とする.本研究期間においては,まず,映像に同期させてイスを揺らすことによる複合感覚の感性向上効果を重点的に研究する.つぎに,感性に対応した生体信号(脳内血液量)を抽出・処理し,生体信号を制御用信号として用いる技 術について検討する.平成25年度の研究実績の概要は,つぎのとおりである. (1) ウェアラブル光トポグラフィによる計測技術の確立:前年度に導入されたウェアラブル光トポグラフィを利用し,基本的な計測技術,有効な刺激提示の方法,脳の活性部位の見分け方などを確立した. (2)イス振動と香りによる感性の基本特性の明確化:(1)のウェアラブル光トポグラフを利用し,好ましい香りとそうでない場合の脳内血液量の変化について検討した.その結果,好ましくない香りを提示した場合に酸化型ヘモグロビンの濃度が上昇する傾向があることが分かった.また,ジェットコースターの映像・音響を提示する場合に,イスの振動を付与する場合の効果についても調査し,振動を付与する場合には前頭部の酸化型ヘモグロビンの濃度上昇は観測されず,付与しない場合には増加する傾向が観測された. (3) 今年度導入したCG製作ソフトウェアを用いて,車窓からの眺めを想定した動画などを制作した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ほぼ計画通り,映像,振動イス,扇風機,および空気砲のコンピュータによる制御技術は確立できている.振動の有無や香りの効果についての光トポグラフィによる評価は可能となったが,映像コンテンツや被験者の数は十分とは言い難い.平成26年度以降もひきつづき継続していく予定である. ウェアラブル光トポグラフィを導入でき,振動イスに腰掛けた状態の脳機能を計測できることが可能になった点は良かった.
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今後の研究の推進方策 |
今後は,ウェアラブル光トポグラフィによって脳内血液量の変化を測定に加え,アンケートによる感性調査を行い感性評価のための関係付けを行っていく予定である.また,映像コンテンツを拡充させ,風や香りの同時提示について検討を行う予定である.
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次年度の研究費の使用計画 |
今年度の配当額では,購入を予定していた3次元環境構築ソフトの販売価格に及ばず,別のソフトウェア(Autodesk CSU2014)を購入した.このソフトウェアも一般的には同程度の金額であるが,教育機関向けには値引いて販売されているため,次年度使用額が生じた. 予定では国内学会での発表1件を考えていたが,国際会議(ISTS2014)での発表も検討中である.その分の旅費と,回路部品やコンピュータのインタフェースボードの購入を計画している.
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