研究概要 |
本年度は次の4つの課題についての計画に対し、以下の実績を得た。 (1) 区分的線形近似と統計的学習法の理論的解析と性能向上:[計画]区分的線形近似と統計的学習法についての理論解析とまとめを行い,可能な性能向上を行う.[実績]バギングを構成する個々のCAN2による予測分布の尖度と歪度を予測性能の評価と性能向上のためのパラメータの選択に利用できることを時系列予測の数値実験により示すことができた。(K.Ono,S.Kurogi,T.Nishida, 2012) (2) 非線形プラント のロバスト制御への応用:[計画]統計的学習法としてバギング法を用いる計算機プログラムを開発し,計算機実験と理論解析を行う.[実績]非線形かつパラメータが変動する制御系を複数の競合連想ネットの区分的線形近似の性質を用いて制御する手法を開発し、数値実験により有効性を確認した。(W.Huang,S.Kurogi,T.Nishida, 2012) (3) 音声話者認識への応用:[計画]ギブス分布に基づく拡張ベイズ推定を用いる多段話者認識について検討し話者認識の性能向上を試みる.[実績]未登録話者の話者認識におけるベイズ推定の問題点を指摘し、ギブス分布に基づく拡張ベイズ推定により解決できることを示した。(Y.Mizobe,S.Kurogi,T.Tsukazaki,T.Nishida, 2012) (4) 距離画像処理:[計画]統計的学習法を導入し距離画像復元およびSLAM(自己位置推定と地図作成の同時解法)の性能向上を試みる.[実績]対応関係が不明な3次元点集合(距離画像)の回転行列を特異値分解を用いて推定する方法を示した。(西田、黒木 2013)
|