麻酔下ネコの視覚皮質において方位バー刺激提示により誘発される神経細胞の時空間活動データの記録を行い、細胞の発火数変動および細胞ペア間での発火数相関の統計解析を行った。発火数相関は異なる細胞ペアでは大きなばらつきがあり (diversity)、空間的にも不均一な構造を持っており(heterogeneity)、異なる方位バー刺激に対して有意な変動を示す(stimulus dependence)ことを発見した。皮質での細胞間の発火数相関は共通入力を原因とする固定的・解剖学的な特性ではなく、より大規模な細胞ネットワークの活動を反映したダイナミックな特性であるという仮説を提案した。
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