研究課題/領域番号 |
24500298
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研究機関 | サイバー大学 |
研究代表者 |
松本 早野香 サイバー大学, IT総合学部, 講師 (90575549)
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研究分担者 |
柴田 邦臣 津田塾大学, 学芸学部, 准教授 (00383521)
吉田 寛 静岡大学, 情報学研究科, 准教授 (30436901)
服部 哲 駒澤大学, グローバル・メディア・スタディーズ学部, 准教授 (60387082)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 東日本大震災 / アーカイブ / 地域 / 宮城県亘理郡山元町 |
研究実績の概要 |
最終年度の第一の研究内容は昨年度以前に構築された被災写真アーカイブの検討であった。なお、被災写真自体の返却主体は宮城県亘理郡山元町役場「思い出回収事業」、これを支援するのは写真返却ボランティアを目的とする任意団体(本研究課題とは別途設立された団体)「思い出サルベージ」(2012年度6月以降、本報告日まで、本研究課題分担者・柴田邦臣が顧問)であった。第二の研究内容は住民自らの被災・復興情報のアーカイブ化のための場・ツール・スキルアップのための支援であった。昨年度以前、山元町役場が主体となって開催したパソコン教室の支援を目的とする任意団体(本研究課題とは別途設立された団体)「山元復興学校」(2012年度、本研究課題分担者・服部哲が副校長)と協働しITスキルアップ支援をおこなったが、本年度はこの役場主体のパソコン教室の終了後に地域住民によって自発的に設立された「山元町パソコン愛好会」ならびに町内でのパソコン相談会をITスキルアップとネットワーキングの場として支援することにより被災・復興アーカイビングの新しい方向性が示唆されると判断、この場における聞き取り調査や町民専用SNS「山元町SNS」の構築・地域への導入などを実施した。その結果、地域住民による自発的な復興情報の蓄積が観察され、被災者自身による被災・復興記録アーカイブの可能性が示唆された。さらに、臨時災害放送局「りんごラジオ」の持つ資料の一部を、ラジオ局長の許可を得て調査することにより、これが被災・復興の記録としてアーカイブ化されれば当該地域の復興支援としての可能性があることがわかり、今後の研究課題となろう。
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