地域SNSは2004年の登場以来増加を続け、2010年には国内519事例に達したが、2011年には減少に転じた。本研究は掛川市・千葉市・会津若松市の事例研究を中心に、5~10年程度の中長期的視点で、地域における関連主体のSNS活用状況やネットワークガバナンスの変容等を明らかにした。各地域には小集団活動やコミュニティビジネスの起業等の新たな取組みを支援する人的ネットワークが存在し、有形無形の金銭支援に近いことが行われている。その背景には祭りと町内会の関わり、学習コミュニティの歴史や先人の議論(掛川における報徳思想等)、頼母子講以来の飲み会文化といった社会関係資本や文化資源が関連している。
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