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2015 年度 実績報告書

総合的観点からのメタアナリシスの方法論の構築

研究課題

研究課題/領域番号 24500355
研究機関統計数理研究所

研究代表者

逸見 昌之  統計数理研究所, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (80465921)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワード予測モデル / 回帰係数の統合
研究実績の概要

本年度はまず、博士後期課程の学生との共同研究という形で昨年度に投稿していた、ロジスティック回帰モデルの回帰係数の統合(メタアナリシス)に関する論文の改訂作業を行ったが、その結果、BMC Medical Research Methodologyという医学統計に関する学術誌に掲載されることとなった。この論文の内容は、メタアナリシスの対象となる各研究において、共変量(説明変数)の組合せが異なるロジスティック回帰分析が行われている場合に、各研究から報告される回帰係数の推定量(とその標準誤差)から、統合されたロジスティック回帰モデルを構成するというものである。ここでもし、共変量の組合せが各研究で同じであれば、多変量メタアナリシスという既存の方法が自然に適用可能であるが、適切にバイアス補正を行うことで難点を克服しているのが、本論文の特徴であり、実際の応用場面では共変量の組合せは異なることが普通なので、その意義は大きいと思われる。しかしながら、本論文で提案している手法にはいくつかの制約があり、その1つは、メタアナリシスの対象となる少なくとも1つの研究では患者個々のデータが使用可能という想定である。そこで、本年度はこの問題についても考え、ロジスティック回帰モデルではなく、線型回帰モデルの(ある種の特別な)場合ならば、個別データを用いなくても統合が可能であることを示した。このように、回帰係数の統合という形での予測モデルのメタアナリシスの研究は進展をしたが、研究期間内に、機械学習の方法との関連を踏まえた予測のためのメタアナリシスや、脳・神経科学、バイオインフォマティクス等でのメタアナリシス、そして医学統計におけるメタアナリシスを包括的に捉え、発展させていくというところまでには至らなかったので、今後の課題にしたいと考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] Synthesis of clinical prediction models under different sets of covariates with one individual patient data2015

    • 著者名/発表者名
      Daisuke Yoneoka, Masayuki Henmi, Norie Sawada and Manami Inoue
    • 雑誌名

      BMC Medical Research Methodology

      巻: 15 ページ: 101

    • DOI

      10.1186/s12874-015-0087-x

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり

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公開日: 2017-01-06  

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