細胞死を起こした細胞を神経細胞がクリアランスすると考え、この機構を検証した。神経細胞にアポトーシスを誘導するとビトロネクチンが結合する。この死細胞断片を培養海馬神経細胞に加えるとテレンセファリンの発現に依存にして結合し、テレンセファリンの集積を誘導することを示した。また、死細胞を模倣したビトロネクチンコート磁性ビーズを加え細胞膜突起構造を形成させ、これをビーズと共に精製した。このビーズ結合画分を網羅的に解析した結果、ファゴサイトーシス関連因子が含まれていた。このことから、死細胞表面のビトロネクチンが神経細胞に発現するテレンセファリンにより認識され、クリアランスを調整していると考えられた。
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