ATBF1(AT-motif binding factor1)がアルツハイマー病(AD)脳の神経細胞質において顕著に発現が上昇していることを発見した。また、ATBF1はAPP細胞質の681-690ドメイン部分と結合することでAPPを安定化させ、Aβ産生を増加させることが分かった。しかし、ATBF1の過剰発現はADの分子病態に関連する分子群(α及びβ、γセクレターゼ)の発現には影響しなかった。HEK293-APP細胞にATBF1をノックダウンさせるとAPP及び可溶性APP、Aβ量が有意的に減少した。ATBF1はAPP結合蛋白質であり、AD治療ターゲットの可能性があることが示唆された。
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