本研究では、微小電極を用いて単一末梢神経の活動を調べ、さらにその神経に色素を注入してその形態も明らかにし、末梢神経終末(機械受容器)の形態学的特徴と反応特性の関係を直接的に調べた。ヒゲの根元には精密な触覚受容装置である「毛包」があるが、その毛包の内部に配置された末梢神経終末によって機械的刺激は神経活動に変換される。末梢神経終末は、その形態的特徴によりいくつかのタイプに分けられ、タイプごとに反応特性が異なる事が分かった。また、神経終末の局在場所と反応特性の間に関係があることが分かった。本研究では更に、特別な電子顕微鏡での観察により、機械受容器とその周辺組織の三次元的超微細構造を明らかにした。
|