研究課題
C57BL/6J マウスの頭頂側頭葉に頭窓を作成し、FITC 蛍光ラベルした赤血球を全身投与後、脳皮質微小循環をリアルタイムで、laser scanning confocal 蛍光顕微鏡を用いて観察した。頭窓を通して、顕微鏡下に設置したマウスの脳皮質毛細血管の動的変化をin vivo ビデオモニターし、一ヶ月以上反復して画像解析する方法を確立・発展させた。さらに、頭窓を通して中大脳動脈遠位の脳虚血モデルを作成した。また、局所脳血流を測定しつつ側頭部を開頭し、中大脳動脈起始部を結紮する中大脳動脈近位閉塞を施行した。その一方で、KEIO-IS法で適宜、頭窓を通した脳微小循環速度を測定した。また、微小血管、アストロサイトなどを生体染色し、脳虚血後の微小血管、神経細胞、アストロサイトの形態変化を反復in vivo 観察し、脳虚血時の微小血流調節の動態を観察した。さらに、摘出した脳切片に対し、組織、免疫組織化学的検討を加え、Neurovascular coupling の病態生理を詳細に検討した。さらに本年度は、二光子顕微鏡法によって血管の構造変化を繰り返し継続観察を行う実験系を確立した。この方法で脳神経細胞、微小血管、グリア細胞を同時にin vivo で描出することができ、その細胞間の関連、脳虚血時の経時的な形態変化などを多角的に検討することができた。これら結果を昨年度までのlaser scanning confocal 蛍光顕微鏡を用いて長期間観察したin vivo 実験の結果と比較、検討した。以上より、脳虚血時の脳微小循環調節におけるNeurovascular couplingの詳細が観察され、その重要性が明らかになった。
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 6件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (8件)
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