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2014 年度 実績報告書

多系統萎縮症のシヌクレイン病理ーパーキンソン病との比較検討

研究課題

研究課題/領域番号 24500425
研究機関愛知医科大学

研究代表者

三室 マヤ  愛知医科大学, 付置研究所, 助教 (20387814)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード多系統萎縮症 / 神経突起 / Lewy小体
研究実績の概要

【目的】多系統萎縮症(MSA)で, Lewy小体とHEの染色性が類似するもサイズが大きく,内部が網状でNeurofilamentを欠くLewy neurite様構造物(MSA neurite)を認めた症例を認めた.今年度は,MSA neuriteとLewy小体の異同を明らかにするため,MSAの脳幹におけるMSA neurite及びLewy小体陽性率を病理学的に検討した.
【方法】病理診断されたMSA157例(MSA-C83例,MSA-P69例,その他5例).平均死亡時年齢67.1歳(MSA-C66.2歳,MSA-P68.0歳),男:女は88:69(MSA-C56:27,MSA-P28:41),平均罹病期間7.2年(MSA-C7.7年,MSA-P6.6年).中脳,橋,延髄のホルマリン固定パラフィン包埋切片をhematoxylin and eosin (HE) 染色し,動眼神経核,黒質,青斑核,迷走神経背側核におけるMSA neuriteとLewy小体の有無を検討した.
【結果】HEでMSA neuriteを認めたのは,22例:動眼神経核20/150,黒質0/155,青斑核2/155,迷走神経背側核2/151. Lewy小体を認めたのは,臨床的にParkinson病を発症していた2例を含む10例:動眼神経核4/150,黒質3/155,青斑核6/155,迷走神経背側核5/151.MSA neuriteとLewy小体の合併例は1例のみであった.
【考察】MSA neuriteはMSAの脳幹で14%に発現していた.Lewy小体の好発部位である黒質,青斑核や迷走神経背側核に少なく動眼神経核に多いことや,合併例が少ないことから,MSA neuriteはLewy小体とは異なるMSAに特徴的な構造物のひとつであることが示唆された.

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公開日: 2016-06-01  

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