研究課題
ERp44KO マウスは生後24 時間で99%が死亡するので、成体のERp44の機能解析に適さない。そこで、Cre-loxP システムを用いて、脳特異的ERp44コンデイショナルKO マウスを作製した。ERp44が高く発現する皮質、海馬および線条体での役割を明らかにするため、使用するCre-Transgenic (Tg)マウスとして前脳特異的CaMKII promoter-Cre Tg マウスを用いてコンディショナルマウスの作成を進めている。現在、CaMKII-Cre+Erp44+/-マウスの作成まで到達した。一方、ERp44欠損マウスのMouse embryonic fibroblast(MEF)を樹立し、H2O2に対する細胞死のアッセイを行い、野生型MEFと比較した。その結果、野生型とKOマウスのMEFの生存に違いが見られた。さらにこの違いを明確にするために、各小器官の酸化還元状態のモニターをすることを考えている。方法としては、酸化還元状態をモニターする”Redox-sensitive GFP”(Gutscher M. et al. 2008, vol5 553-559)を用いる。FRETを用いた、ERp44結合タンパク質との相互作用のモニタニングは、Fluorescent proteinとERp44とのリンカーの長さを変えた様々なコンストラクトを作成したもののFRETが見られるものが得られることがなかった為この計画は打ち切ることにした。
4: 遅れている
FRETを用いた、ERp44との相互作用モニタは、様々なコンストラクトを作成したもののFRETが見られるものが得られることがなかった為FRETによる相互作用のモニタニングは打ち切ることにした。また、組織特異的ERp44欠損マウスの誕生にいたっていない為。
コンディショナルKOマウスの作成が出来次第、酸化還元状態をモニターする”Redox-sensitive GFP”(Gutscher M. et al. 2008, vol5 553-559)を用いて、培養した神経細胞の各小器官の酸化還元状態のモニターを進めていく。これにより、ERp44欠損により生じる小胞体内腔および細胞内の酸化還元状態の異常を明らかにし、ERp44の脳神経系での役割を明らかにする。また、脳特異的Erp44欠損マウスを用いた行動バッテリーを進めていく。
すべて 2013
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)
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