研究課題
ERp44の学習などの脳機能への役割を明らかにする為にERp44のloxPアリルをもつマウスを作成した。また、脳特異的Erp44欠損マウスを作成する為に、CaMKII-Cre Tgマウスとの交配が完了し、行動実験や電気生理実験を現在進行している。 一方、Thioredoxin様モチーフをもつ小胞体内腔タンパク質の一つERp44が、レドックス(S-S結合)依存的にロイシンアミノペプチダーゼの一つ、ERAP1に結合することを明らかにした。ERAP1は小胞体retention signalを持たないため、ERAP1の小胞体内腔への貯留は、ER貯留シグナルを持つERp44との相互作用に依存した。その結果、ERp44のノックダウン(KD)またはERAP1との結合に重要なシステイン残基への変異導入は、細胞外に分泌されるERAP1量の増加、小胞体に存在するERAP1量の減少をもたらすことを明らかにした。また、分泌されたERAP1の分子量は、小胞体内腔に存在するERAP1よりも大きく、高度にグリコシレーションされていることが明らかになった。また、過剰に分泌された血液中のERAP1により血中AngiotensinIIが分解され、成体ERp44KOマウスが低血圧を示すことを明らかにした。さらに、ERAP1の発現が上昇する敗血症モデル時に、ERp44へテロマウスが野生型マウスよりも、ERAP1が血液中に分泌され、その結果アンジオテンシンを消化して血圧低下の程度が大きくなることがわかった。
すべて 2015 2014 その他
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 謝辞記載あり 4件) 備考 (3件)
Molecular Cell
巻: 未定 ページ: 未定
10.1016/j.molcel.2015.04.008
Proc Natl Acad Sci U S A.
10.1073/pnas.1503310112
J Clin Invest.
巻: 124 ページ: 4773-80
10.1172/JCI70720.
巻: 111 ページ: E3966-75
10.1073/pnas.1409730111.
PLoS One.
巻: 9 ページ: e99205
10.1371/journal.pone.0099205.
http://www.riken.jp/pr/press/2014/20141021_1/
http://www.riken.jp/pr/press/2015/20150414_1/
http://www.riken.jp/pr/press/2015/20150508_1/