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2013 年度 実施状況報告書

包括的代謝プロファイリングによる自己免疫疾患モデルラットの病態発症機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 24500491
研究機関神戸大学

研究代表者

横井 伯英  神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 特命准教授 (70311610)

キーワード自己免疫疾患 / 疾患モデル / メタボローム / バイオマーカー / 1型糖尿病 / 自己免疫性甲状腺炎
研究概要

本研究では、自己免疫性1型糖尿病モデルKDPラットおよび研究代表者が新規に確立した自己免疫性甲状腺炎モデルPVG.KDP-Cblbラットを対象として、包括的メタボローム解析により病態発症過程の経時的な代謝プロファイルの変化(経時的代謝ダイナミクス)を明らかにする。膵臓および甲状腺における炎症や病態の発症・進展・重症化を鋭敏に反映する代謝物・代謝経路を同定し、細胞レベルおよび個体レベルの解析から病態生理学的な意義を検討することにより、メタボロームという新たな視点から自己免疫疾患の病態発症機構の解明に挑む。
1. 1型糖尿病モデルKDPラットを対象とした包括的メタボローム解析
1型糖尿病モデルKDPラットと対照のKND(Komeda non-diabetic)ラットから経時的に採取した血漿サンプルを用いて、平成25年度はCE-MSを用いたメタボローム解析を行い、病態発症過程の詳細な代謝プロファイルの変化(経時的代謝ダイナミクス)を明らかにした。
2. 自己免疫性甲状腺炎モデルPVG.KDP-Cblbラットを対象とした包括的メタボローム解析
自己免疫性甲状腺炎モデルPVG.KDP-Cblb系統におけるCblb遺伝子座に関して変異型のホモ個体と対照の野生型個体から経時的に採取した血漿サンプルを用いて、平成25年度はCE-MSを用いたメタボローム解析を行い、病態発症過程の詳細な代謝プロファイルの変化(経時的代謝ダイナミクス)を明らかにした。
メタボロームという観点から、自己免疫疾患の発症機構の解明ならびに自己免疫疾患の病態発症を鋭敏に感知する新規のバイオマーカーの同定につながる成果が得られた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度は当初の計画に沿って順調に研究が進展した。

今後の研究の推進方策

今後も当初の計画に沿って研究を遂行する予定である。
1. 1型糖尿病モデルKDPラットを対象とした包括的メタボローム解析:これまでに実施したメタボローム解析の結果について、対照系統との比較解析や経時的な動態解析から、膵島炎の開始・進展や糖尿病の発症・進展・重症化を鋭敏に反映する代謝物・代謝経路を同定する。
2. 自己免疫性甲状腺炎モデルPVG.KDP-Cblbラットを対象とした包括的メタボローム解析:前述の1型糖尿病モデルの解析と同様に、甲状腺炎の開始・進展や病態の発症・進展・重症化を鋭敏に反映する代謝物・代謝経路を同定する。
3. 特定された代謝物・代謝経路についての細胞レベルおよび個体レベルの解析:上記1および2の解析から特定された代謝物・代謝経路について、細胞レベルおよび個体レベルの解析により病態生理学的な意義を明らかにする。具体的には、代謝物の生成や分解に関わる酵素の阻害薬・活性化薬や代謝酵素遺伝子のノックダウンなどにより細胞レベルにおける代謝・生理学的意義を検討する。さらに、代謝酵素の阻害薬や活性化薬を自己免疫疾患の動物モデルに投与して個体レベルの解析を行い、病態生理学的な役割を検討する。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 学会発表 (4件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 新規肥満性2型糖尿病モデルZucker fatty diabetes mellitus(ZFDM)ラットの確立と表現型解析

    • 著者名/発表者名
      横井伯英、星野雅行、日高志保美、別府正悠、星川律子、河田昭彦、清野 進
    • 学会等名
      第60回日本実験動物学会総会
    • 発表場所
      つくば
  • [学会発表] Search for biomarkers that predict the development of type 2 diabetes.

    • 著者名/発表者名
      Yokoi N., Hoshikawa, R., Beppu, M., Hidaka, S., Hoshino, M., Shinohara, M., Seino, S.
    • 学会等名
      49th EASD Annual Meeting
    • 発表場所
      Barcelona, Spain
  • [学会発表] 経時的メタボローム解析による2型糖尿病バイオマーカーの探索-非肥満性2型糖尿病モデルSDTラットを用いた検討-

    • 著者名/発表者名
      横井伯英、別府正悠、星川律子、日高志保美、篠原雅巳、清野 進
    • 学会等名
      第28回日本糖尿病・肥満動物学会年次学術集会
    • 発表場所
      宮崎
  • [学会発表] Role of cellular glutamate in incretin-induced insulin secretion.

    • 著者名/発表者名
      Yokoi N., Gheni G, Ogura M, Iwasaki M, Minami K, Shibasaki T, Seino S.
    • 学会等名
      15th IGIS symposium
    • 発表場所
      Nice, France
  • [備考] 神戸大学大学院医学研究科分子代謝医学ホームページ

    • URL

      http://www.med.kobe-u.ac.jp/phys1/

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公開日: 2015-05-28  

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