摺動面に流体潤滑膜を恒常的に維持することを目的に、型彫放電加工とボール研削による骨頭球の高真球精度加工技術を開発した。主な結果として、φ28mm骨頭球の真球度は0.75μm(市販のCo-Cr骨頭球は5.74μm、ZrO2製0.7μm)、表面粗さはRa<0.05μm、PE臼蓋の真球度は8.73μm以下、半径隙間は8μm(市販のCo-Cr骨頭・Co-Cr臼蓋の半径隙間は75μm)を達成した。静的引き離し試験では市販品の8倍、歩行周期(1Hz)の股関節シミュレータ試験では半径隙間が10μmで0.21Nm、40μmでは0.25Nmであり、潤滑効果が認められるものの、一部に固体間接触が残ると判断された。
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