透析量の連続的モニタリングシステムとしては臨床上重要となる透析量(280nm波長成分)と透析液排液中アルブミン濃度を組み合わせたシステムの開発の可能性が確認できた。実機の開発は困難であったが、小型在宅用透析装置に具備すべき性能条件を割り出し、それを満足させる装置仕様を理論計算により求めることができた。さらに体内compartment modelを用い、実際の臨床で得られた透析液排液中溶質濃度、患者組織血流量の経時変化にシミュレーション解析することにより患者固有のパラメータを求め、その値をもとに血液再循環などのイベント発生に伴う治療変動を、制御理論を用いて修復するアルゴリズムの開発に成功した。
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