本研究課題では温度で透磁率が変化する感温磁性体を患部に埋め込み,体外から高周波磁場を印加することで,ハイパーサミアに必要な熱量を発生させると共に,治療に適した温度に到達したか否かをワイヤレスに検知する非侵襲深部温度モニタリング機構を備えた新たな温熱治療技術の構築を目指した.そこで,ロボットアームで誘導加熱用のコイルの位置姿勢を制御できる温熱治療システムを試作すると共に,印加磁場の回転走査条件下における目標温度検知手法を考案した.物理実験により本手法の妥当性を検証した結果,患部がキュリー温度に到達したか否かをPickup coilの誘導起電力の振幅値の変化として検知できることを確認した.
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