研究課題
フォトニックDNAナノマシーンを利用した超低侵襲ドラッグサージェリーシステムを提案する.内視鏡によるスクリーニングや治療は低侵襲ではあるが,高齢者においては,体力面での負担がさらに少ない診断・治療技術の開発が望まれる.本研究では,低侵襲な診断・治療が可能な内視鏡から特定波長の光を照射することにより,リポソームを利用し患部に選択的に取り付いたフォトニックDNAナノマシーンが自己組織化して構造変化する事で患部を除去する基本要素技術の確立を目指す.リポソームを利用し患部に選択的に取り付いたフォトニックDNAナノマシーンが自己組織化して構造変化方法論を確立し,患部を除去するために,光信号を利用して開閉動作を行うDNAピンセット技術を基本とした(A)フォトニックDNAナノマシーンの具現化と評価を行う.また,(B)フォトニックDNAナノマシーンを内包するリポソームの実装方法を検討し,光信号を外部から与えることによりリポソーム自身の破壊を行うことができる機構を確立する.さらに,実装したフォトニックDNAナノマシーンが患部に取りつき除去する機構を確認するため,(C)生体分子計測方法について検討を行う.本研究は,フォトニックDNAナノマシーンの設計,光制御評価実験,リポソームへの実装,生体分子計測と多岐に渡る専門知識と技術が必要となる.平成24年度,25年度では,外部からの光制御により,内包するフォトニックDNAナノマシーンのコマンドが実行され,物質の放出や取り込み,表面修飾の変化,リポソーム自身の破壊が行われる機構を実現するためのフォトニックDNAナノマシーンのリポソームへの実装方法を検討した.
3: やや遅れている
リポソームを利用し患部に選択的に取り付いたフォトニックDNAナノマシーンが自己組織化して構造変化方法論の確立を目指しているが,光信号を利用して開閉動作を行うDNAピンセット技術を基本としたフォトニックDNAナノマシーンおよび(B)フォトニックDNAナノマシーンを内包するリポソームの実装方法において,制御を行う上で,十分な技術の確立が行えていないことが判明した.そのため,方法論を再検討している.全体構成における光信号を外部から与えることによりリポソーム自身の破壊を行うことができる機構の確立において,まだ検討段階である.
リポソームを利用し患部に選択的に取り付く構造を見直し,フォトニックDNAナノマシーンが自己組織化する構造変化方法論の確立を目指す.光信号を利用して開閉動作を行うDNAピンセット技術の再検討を行い,選択的に開閉可能な波長の選択を進める.さらに,フォトフォトニックDNAナノマシーンを内包するリポソームの実装方法論について検討し,制御を行う上で,十分な技術の確立を目指す.
本年度は,実験の方法論確立のため,実験補助など人件費や謝金を使用できなかった.来年度は,実際の実験に係るため,次年度へ持ち越す必要が生じた.実証実験でのデータ収集および解析業務が生じるため,実験補助を行う方の人件費が必要となる.
すべて 2014 2013 その他
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (7件) 図書 (1件) 備考 (1件)
IEEE Journal of Translational Engineering in Health and Medicine
巻: vol.2, no.1 ページ: 1-8
10.1109/JTEHM.2014.2298852
ICIC Express Letters PartB: Applications
巻: vol.5, no.1 ページ: 279-284
http://sahswww.med.osaka-u.ac.jp/~kangoeng/index.html