本研究は,睡眠時無呼吸症候群(OSA)患者の舌の脂肪含有率を,近赤外分光分析計を用いて,簡便かつ非侵襲的に測定し,OSA発現のメカニズムの解明や治療法に役立てることを目的としている.対象は、無呼吸患者45名(男性34名、女性11名),正常ボランティア17名であった.体組成は,体組成計を用いて,上腕および舌の脂肪率は,近赤外分光計を用い計測した.無呼吸の重症度については,終夜ポリソムノグラフ検査の結果から,Apnea Hypoapnea Index を求め,その値を用いて評価した. 本研究の結果,舌脂肪の沈着は年齢や体脂肪率と関係しており,女性では,無呼吸の重症度に関係することが示唆された。
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