ビーム交差方式コントラストエコー法で測定される和音・差音のドプラ周波数は、2つのビーム方向成分の関数として求められるため、第2高調波や基本波のドプラ周波数との連立方程式を解くことにより、角度補正なしに血流速度のベクトル計測が可能である。そこで、本手法の有効性を実験によって検討した.内径4 mmのシリコーン製のチューブを振動子の交差領域内に設置し,チューブ内にマイクロバブルを注入した脱気水を循環させた.ここで和音成分を5.2 MHz,高調波成分6.4 MHzとする.本手法によって測定された速度ベクトルは誤差率10%以内であった.
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