研究実績の概要 |
【背景】これまで我々は運動療法の代替療法として骨格筋電気刺激の効果、安全性について報告してきた。骨格筋電気刺激には刺激部位の筋力増強効果や血流改善効果があることが分かったがそれ以外の作用についてはよくわかっていない。そこで我々は骨格筋電気刺激を行い急性期、および慢性期の自律神経作用や酸化ストレス作用について調べたので報告する【方法】我々の研究に賛同を得た心不全患者、呼吸不全患者に対して骨格筋電気刺激を行い自律神経の作用の変化と酸化ストレス作用の変化について調べた。【結果】急性期は電気刺激により交感神経活性は個人間で差があったものの副交感神経活性が亢進し、慢性期は副交感神経活性のみならず交感神経活性の抑制を認め酸化ストレス消去活性もそれに伴い改善していた【結論と考察】電気刺激は筋力増強や血流改善効果のみならず自律神経のバランスを整え、リラックス効果やストレス改善効果も期待されうる。呼吸不全患者においては運動療法やストレッチなどで副交感神経活性の改善効果を認めている(Respiratory Medicine 103, 1503-1510.2009,)。電気刺激でも同様の効果があることが示唆される。
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