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2012 年度 実施状況報告書

パラトグラムと舌圧を活用した歯科補綴装置による構音・嚥下障害のリハビリテーション

研究課題

研究課題/領域番号 24500572
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東北大学

研究代表者

佐々木 具文  東北大学, 大学病院, 助教 (40323034)

研究分担者 佐々木 啓一  東北大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (30178644)
伊藤 秀美  東北大学, 歯学研究科(研究院), 非常勤講師 (50005104)
笹川 和彦  弘前大学, 理工学研究科, 教授 (50250676)
塙 総司  東北大学, 大学病院, 助教 (90431585)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード電気的パラトグラフ / 舌圧測定システム / 構音・摂食・嚥下障害 / 構音訓練 / 日本語子音
研究概要

本年度は,構音訓練が咀嚼・嚥下機能改善にどのように関与しているのかを,構音・嚥下時の舌運動動態を観察・記録し,特に舌接触部位に対応する舌圧を測定しその関係性を調査した.具体的には健常な成人有歯顎者を対象に,以下の2点について検討を行った.
1.電気的パラトグラム(Win-EPG System)による,6子音/あた/,/あき/,/あか/,/あさ/,/あしゃ/,/あひゃ/構音時と嚥下時の舌接触パタン,接触時間等を観察・記録する.
2.同様に,笹川らが開発した舌圧測定システムにより,6子音構音時と嚥下時の舌接触部位とその舌圧を記録する.また,電気的パラトグラムと舌圧測定システムにより観察された構音時,嚥下時の舌接触パタンと舌圧を比較・検討し,その関係性を考察する.
結果は以下の通りである
1.Win-EPGシステム用の人工口蓋板では,その厚みや長さ,および電極の配置などに改善の余地が認められた.したがって,形状を改良後,舌接触パタンなどの測定を新たに行うこととした.
2.従来の市販されている舌圧測定の場合,その厚みが厚く,またセンサの数も5~6個と少ないのが現状である.これに対して,笹川が開発した舌圧センサは厚さが約0.6mm,測定点数は16~32点であり,より詳細に舌圧測定が可能と思われる.しかし,現時点では口蓋部の3次元形状への適合やセンサ感度に関して,まだ改良が必要である.ただ,測定により得られた舌圧分布は,静的パラトグラフにより得られた舌接触パタンと近似しており,本舌圧システムの有効性が示された.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

電気的パラトグラム(Win-EPG System)測定・記録用の人工口蓋板は,その厚みや長さ,および電極の配置などに改善の余地が認められたこと.また,舌圧測定用の舌圧センサに関しても,口蓋部の3次元形状への適合やセンサ感度に関して難点が多く,まだ改良が必要である.

今後の研究の推進方策

Win-EPG Systemの人工口蓋板の修正,また舌圧測定用の舌圧センサの改良後,1)電気的パラトグラム(Win-EPG System)による,6子音/あた/,/あき/,/あか/,/あさ/,/あしゃ/,/あひゃ/構音時と嚥下時の舌接触パタン,接触時間等の観察・記録.2)舌圧測定システムによる6子音構音時と嚥下時の舌接触部位とその舌圧の記録.そして,.再度電気的パラトグラムと舌圧測定システムにより観察された構音時,嚥下時の舌接触パタンと舌圧を比較・検討し,その関係性を考察する.
次に,舌部分切除者を対象に,6子音/た/,/き/,/か/,/さ/,/しゃ/,/ひゃ/のパラトグラムを応用して舌接触口蓋床義歯を作製し,舌圧測定システムを用いて,この口蓋床義歯の口蓋部などの舌圧を測定し,日本語子音を用いて作製した舌接触部分と舌圧の関係を調査する.これらを通して,両システムの関連性を調査し,臨床応用の可能性を検討する.

次年度の研究費の使用計画

次年度使用額は,今年度の研究を比較的効率的に推進したことに伴い発生した未使用額であり,平成25年度請求額とあわせて,平成25年度の研究遂行に使用する予定である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 構音障害のリハビリテーションのための舌‐口蓋接触圧力分布測定システム2013

    • 著者名/発表者名
      塚原智, 小山拓馬, 石川諒, 笹川和彦, 佐々木具文
    • 雑誌名

      第25回 バイオエンジニアリング講演会 講演論文集

      巻: 25 ページ: 513-514

    • 査読あり
  • [図書] よくわかる実験技術・学術用語第2版2012

    • 著者名/発表者名
      伊藤秀美,佐々木具文,佐々木啓一,中原寛子
    • 総ページ数
      81-83
    • 出版者
      日本実験力学会

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公開日: 2014-07-24  

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