研究課題/領域番号 |
24500573
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
井関 一海 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00609852)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 国際情報交換 |
研究概要 |
正常圧水頭症の厚生省班会議の研究協力者として情報収集に努めるとともに、当該疾患においてQOLの低下にもっとも寄与すると考えられる歩行障害に関し、その神経機構の解明に努めるべく尽力している。学術的実績としては本課題でのメインテーマである神経疾患における歩行障害についての神経イメージング研究を題材として出版予定である英文書籍(Neuroimaging of Movement Disorders, Springer社版)のchapter"Dynamic PET/SPECT:Imaging in Motor Controlを第一著者として執筆し、さらにNIHのMark Hallett教授との共著にて最終著者として"Real and imaginary gait" を執筆、Movement Disorders誌にacceptされた(Movement Disorders. 2012 27(12) 1473-1474.)。また具体的な臨床研究として、東北大学において正常圧水頭症の歩行とParkinson病の歩行、さらに健常者の歩行を歩行分析器および各種スケールと質問紙を利用して比較、評価する研究、および正常圧水頭症においてバランスボールの把持による体幹回旋と視覚キューの入力による歩行の改善についての評価研究、といった2つの研究について大学院生を指導した。これらの研究は正常圧水頭症の歩行障害の病態解明、またリハビリテーションの介入によるその改善につながる可能性があると考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
東北大学医学研究科から京都大学医学部に所属が変更となった。そのために、予定していた動作解析の実験などが東北大学で継続できないこととなり研究の計画変更を余儀なくされた。ただし、後述するように現所属は環境としてすぐれている面も多く、こちらでの環境を生かしてさらに研究を進めていく所存である。
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今後の研究の推進方策 |
東北大学から京都大学に異動となった。そのため、主たる研究として正常圧水頭症患者の募集については、京都大学関連病院と連携して行うこととする。反復経頭蓋刺激を含む電気生理学的検査、および手技については現所属が専門のため、より施行しやすくなった。また、神経イメージングに関しても前所属と同様実施しやすい環境にある。所属変更のため若干の遅れはやむを得ないが、新たな環境を生かして更なる研究の飛躍に邁進する所存である。
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次年度の研究費の使用計画 |
反復経頭蓋磁気刺激の解析ソフトウェア購入、経頭蓋直流刺激装置購入、関連病院にて汎用で使用するための患者記録用カメラおよびビデオ購入、解析に必要なMATLAB含めたソフトウェアのライセンス購入および更新。成果の国内、海外発表のための旅費、被験者の謝金、等に使用する予定である。 次年度使用額は、当初所属の東北大学にて計画していたトレッドミル購入を次年度に延期し、異動先の京都大学にて執行予定とすることによって生じたものであり、延期したトレッドミル購入に必要な経費として、平成25年度請求額と合わせて使用する予定である。
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