ポリオワクチンが不活化ワクチンに移行されたことにより、本邦におけるポリオは根絶した。しかし、今後はPPSが問題となる。PPSは将来的には0になる疾患である。しかしながら、当面の間は、増加傾向を示す疾患であることには間違いない。そこで今回、3次元動作解析を用い、野生株ポリオ患者とポリオ生ワクチン由来患者でのPPS発症過程の類似点、相違点について検討をおこなった。野生株ポリオ患者については、先行研究でのデータを利用した。その結果、ワクチン由来ポリオ患者のPPS発症年齢は若く、症状は重篤であるため、小児期から適切な装具治療を受けることが重要であることが分かった。そのためには行政への働きも必要である。
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