研究課題/領域番号 |
24500605
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
伊藤 倫之 和歌山県立医科大学, みらい医療推進センター, 講師 (90305566)
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研究分担者 |
吉田 隆紀 関西医療大学, 保健医療学部, 講師 (60454659)
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キーワード | インターロイキン6 / 運動 / 局所温熱 |
研究概要 |
平成24年の予備研究により、運動負荷を最大酸素摂取量の60%で30分間で運動を行う事で、運動筋の局所温熱負荷でIL-6を誘導でき、かつ温熱負荷なしではIL-6分泌がないことが予想され、そのプロトコールで研究を行った。 被験者は7名で、年齢26.7±0.6歳、体重64.2±0.8kgであり、それぞれの条件を5日以上空けて1)局所温熱をかけながら運動(温熱運動)、2)温熱負荷なしの運動(運動)、3)温熱負荷で運動なし(温熱)の3条件を5日以上空けて、全員で行った。運動負荷は1時間の安静後、最大酸素摂取量の60%の負荷強度で運動を行い、1)では、運動中に電気式ホットパックで大腿部に局所加温を行った。2)は電気式ホットパックは装着するが、加温を行わず、3)では、安静座位を保ったまま、大腿部の加温のみを行った。研究中は深部体温として食道温をまた大腿部の皮膚温を測定し、心拍数、血圧も測定行った。採血は負荷(運動and/or温熱)前、負荷後、負荷2時間後で行った。研究中、運動で心拍数と収縮期血圧は、有意に上昇し、運動後2時間で運動前の状態に回復した。深部体温は温熱運動、運動、温熱ともに有意な変化は見られなかった。大腿部は、3条件とも運動、温熱負荷の後上昇し、その後も低下はしたものの負荷開始前に戻らずに経過した。血液は採血後、血算の分析とその他、直ちに遠心し、血清と血漿に分注し、-45℃で冷凍保存している。単球は、研究中明らかな変化は見られなかった。冷凍保存している血漿と血清は、近日業者にカテコラミン3分画、ミオグロビン、CK、CRP、TNFα、IL-6、IL-10などの分析を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1年目でプロトコールを完成し、2年目である昨年度では、そのプロトコールをもとに研究を遂行した。研究は、順調に行われ、被験者7名の測定は終了した。あとは血液の解析を行うのみであり、その結果を今後分析して行く。分析結果をまとめ、学会発表、論文完成につなげて行く。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度では、昨年度の血液分析の費用の算出とトレーニング研究での血液分析の使用料が中心である。また、研究が終了したばかりであり、未納である人工気候室の使用料の支払いや解析用のPC、学会発表費用、論文英文添削および投稿費用等にも研究費を使用する計画である。
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次年度の研究費の使用計画 |
年度内に研究がおわったが、血液の解析が行われておらず、それに対する費用が翌年度に持ち越しになっている。また、今年度も当施設の人工気候室を継続して使用するため、その費用支払いを翌年度に行う事になっている。 検査料で75万円、その他研究発表、研究論文作成(英文校閲、論文査読料)に25万円、人工気候室使用料42万円支出予定になっている。
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