研究課題/領域番号 |
24500607
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研究機関 | 東北文化学園大学 |
研究代表者 |
小野 峰子 東北文化学園大学, 医療福祉学部, 助教 (20515085)
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研究分担者 |
鈴鴨 よしみ 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60362472)
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キーワード | ロービジョンリハビリテーション / 視覚障害者用ADL / ラッシュ分析 |
研究概要 |
パイロットテストにより完成した視覚障害者用ADL評価標(Low vision specific function and activity of daily living measure:LVFAM)暫定版 を用いて、本調査を行った。参加同意の得られた対象者の患者背景を含めた登録票、臨床検査項目を記入する諸検査記録シートおよび、ロービジョン者用日常生活活動評価尺度LVFAM(暫定版)でデータを収集し解析を行った。データは、東北大学77例、日本医科大学30名、関西医科大学50名、福島県立医科大学24名、山縣眼科医院5名の合計186名。得られたデータを入力、クリーニングした後、まず古典的手法によってロービジョン者用日常生活活動(ADL)評価尺度の信頼性・反応性・妥当性の検証を行った。続いて、項目反応理論に基づく解析を実施した。内的整合性を検討するため、Cronbachのα係数を求めた。再テスト信頼性を検討するために2回の回答の相関係数を求めた。構成概念妥当性を検討するため因子分析を行った。基準関連妥当性については、情報の取得の下位尺度とADLの9項目について、視力と視野、VFQ-25との相関をPersonの相関係数を求めた。ラッシュ分析による検討も行った。その結果、信頼性は検証された。今後はLVFAMと関連する項目についての検証を進めていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
パイロットテストにより完成した視覚障害者用ADL評価標(Low vision specific function and activity of daily living measure:LVFAM)暫定版で、予定通り本調査を行い計量心理学的検討の解析が進んでいる。本年度はADLに関連する要因の検討として、性、年齢、職業、原疾患、同居者の有無、身近な介助者の有無、心理的側面、使用している補助具とその使用状況、視覚障害となってからの年数、ロービジョンケアの有無とある場合はその内容について、分散分析を行う。 ほぼ研究計画通りの進捗状況である。
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今後の研究の推進方策 |
本年度はADLに関連する要因の検討として、性、年齢、職業、原疾患、同居者の有無、身近な介助者の有無、心理的側面、使用している補助具とその使用状況、視覚障害となってからの年数、ロービジョンケアの有無とある場合はその内容について、分散分析を行うLVFAMの本調査の解析結果と、ADLに関連する項目についてをまとめ学会発表、および論文として投稿し、公表をしていく。また、LVFAM使用マニュアルを作成する。
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次年度の研究費の使用計画 |
当該年度で予定していた、国際ロービジョン学会(メルボルンで開催)は、会期が3月30日―4月3日と年度をまたいでいた。学会ではポスターと口頭発表をした。そのための準備と旅費等の請求が次年度にずれ込んでしまったため、次年度使用額が生じた。 年度をまたいでの国際学会の出張費用は、年度初めに直ちに使用する。
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