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2015 年度 実績報告書

食品性状の変化に対する捕食動態の適応的変化の解明

研究課題

研究課題/領域番号 24500608
研究機関文京学院大学

研究代表者

神作 一実  文京学院大学, 保健医療技術学部, 教授 (90515818)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワードリハビリテーション / 摂食嚥下機能 / 捕食 / 食品物性
研究実績の概要

平成27年度は、研究計画通り、成人知的障害者および発達期の小児を対象に研究を行った。
成人知的障害者2名の捕食動態を解析した研究では、症例ごとにそれぞれに異なった結果が得られた。症例1では、ペーストととろみでは、口唇圧に有意差が認められ、口唇圧を変化させて対応していることが示唆された。一方、症例2では、下唇接触積分値に有意差が認められ、捕食時の下唇によるスプーンの安定性を変化させて対応していることが示唆された。成人知的障害者と健常成人との比較では、症例1症例2ともに、ペーストととろみで下唇接触の持続時間や積分値が変化しており、口唇圧そのものの変化に加えて、上肢操作により口唇との接触方法に変化があることが示唆された。合わせて、本研究の対象2例においては、捕食する食品が変化した場合、健常成人のようにある一定パターンで捕食動態を変化させるのではなく、食品が変化した際の捕食動態の変化には個人差があることが示された。
また、発達期の小児(2歳児5名)を対象とした研究では、口唇圧積分値を比較したところ、ペーストでは5つ、とろみでは6つにおいて、健常成人の値が有意に高かった。また、ペースト捕食時の曲げ積分値はより小児が、とろみ捕食時の下唇接触積分値ではより健常成人が有意に高かった。このことから、全般的に健常成人は口唇圧が高いことが示されたが、流動性が高いとろみでは、健常成人は下唇にてスプーンを安定させて捕食を行う傾向が示され、また、小児では、付着性の高いペーストは、上唇にスプーンを押しつけて捕食する傾向が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016 2015

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 食品性状の変化に対する捕食動態の適応的変化:成人知的障害者2症 例の分析2016

    • 著者名/発表者名
      神作一実、向井美惠、内海明美、大岡貴史
    • 学会等名
      第50回日本作業療法学会
    • 発表場所
      ロイトン札幌等(北海道・札幌市)
    • 年月日
      2016-09-09 – 2016-09-11
  • [学会発表] 食品性状の変化に対する捕食動態の適応的変化2015

    • 著者名/発表者名
      神作一実、向井美惠、内海明美、大岡貴史
    • 学会等名
      第21回日本摂食・嚥下リハビリテーション学会
    • 発表場所
      京都国際会館(京都府・京都市)
    • 年月日
      2015-09-11 – 2015-09-12

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公開日: 2017-01-06  

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