研究課題/領域番号 |
24500641
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
林 豊彦 新潟大学, 自然科学系, 教授 (40126446)
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キーワード | 拡大代替コミュニケーション / 音声出力コミュニケーションエイド / コミュニケーション障害 |
研究概要 |
1.フィールド実験:何人かの利用者(知的障害児、広汎性発達障害児など)に対して、開発したシステムで個別のVOCA(音声出力コミュニケーションエイド)を作製し、特別支援学校や家庭での教育に用いた。 2.実験結果の分析:各利用者のコミュニケーション能力の発達に応じて、頻繁にVOCAを更新した結果、使用場面、使用語彙数、コミュニケーション意欲(自立性)のすべてにおいて改善が認められた。 3.カスタマイズ支援システムの改善:前年度に開発した試作システムはパーソナルコンピュータ上で動作し、かつ基本的な機能だけを実現した。今年度はそれをベースとして、webサイトでカスタマイズできるシステムを試作し、その動作を確認した。 4.データ管理システムの開発:統合システムでは、利用者のデータ管理はすべて共通サーバで行う。そのために、VOCAデータベースとその管理システムを試作した。さらに、カスタマイズ支援システムで作成したデータのサーバーへのアップロード、サーバから端末へのダウンロードを行うシステムも試作した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の目的は、コミュニケーションエイドをカスタマイズする支援システムとデータ管理を統合したwebベースのシステム開発である。この2年間で、webベースのカスタマイズ支援システムとサーバでのデータ管理システムの試作、およびPCベースのログデータ分析システムの試作が完了している。この進捗状況は当初の予定通りである。また、試作のVOCAを使ったフィールド実験も順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は最終年度であることから、カスタマイズ支援・データ管理・ログデータ分析を統合したwebベースシステムの試作を目指す。すでに各サブシステムのプロトタイプは完成していることから、その改良および全体の統合がひとつの課題である。もうひとつの課題はログデータ分析システムのwebベース化である。時間があれば、それも統合システムに組み入れたい。
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