レバーやスイッチ操作の必要のない,立ち上がり支援装置の設計開発に必要なデータを収集する,実験装置を作成し,被験者実験を行った。その結果,本システムでは直線軌道の支援軌道が比較的評価が高く,二次試作機は直線軌道を持つ構造に決定した。ボールネジ機構を用いて,強度や安全性を検討の上,二次試作機を設計・製作した。 25年度に製作した実験装置を用いて,複数の被験者により5つの軌道で実験を行い,その立ち上がりやすさを一対比較法を用いて解析した。通常の状態と,高齢者疑似装具を装着した状態で行い,直線軌道が比較的高評価の結果を得た。直線軌道では装置の設計製作も比較的行いやすいと判断し,他の軌道を選択する特段の理由もなかったので,二次試作機は直線軌道を実現する機器とした。また,筋電を用いて,立ち上がり支援効果を検証した結果,どの軌道においても効果が見られることがわかった。 安全性と強度を確保できる二次試作機を設計し,製作した。十分な強度と,立ち上がりのストロークを実現するため,強度や構造を検討したため,やや大型で重量も大きなものとなったが,床反力に応じて動くシステムの検証を行うにはやむを得ないと判断した。 設計に基づき実機を製作し,動作することを確認した。
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