頸椎損傷者などは上肢も不自由なため,電動車椅子の操作にも不自由が伴う.そこで,「舌運動」を利用し,口腔部に設置したリモコンやジョイスティックを用いて,福祉機器の操作を行う「口腔・舌運動による総合型操作装置ItoAS」の開発を行っている. 24年度は,口唇で咥えて使用する「口唇ジョイスティック」,25年度はジョイスティック型口腔内リモコン5号機を開発し,26年度は小型化を目指して6号機を製作した. システムの有効性を確認するために,6号機を用いて市販の電動車椅子で簡易コースを走行する試験を行った.当リモコンを舌で操作した所要時間は指と比較して約20%の増加に留り,本システムの有効性が示された.
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