研究課題/領域番号 |
24500685
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 日本福祉大学 |
研究代表者 |
原田 妙子 日本福祉大学, 健康科学研究所, 研究員 (60525963)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 身体活動と認知発達 |
研究概要 |
現在までに、約100名の子供の測定を終了し、幼児の前頭前野の認知機能については多くのデータが集まった。これにより、申請者が作成したテストが知能の成績と相関するとの結果を得て、25年度の北米神経科学会で発表をする予定である。しかしながら、身体活動を記録するにあたって、幼稚園でこれを装着することに問題がある、もしくは子供が着けたがらないなどの理由で、当初1ヶ月間の子どもの活動を記録してもらう予定であったが、2週間ほどのデータの記録となり、さらにきちんと装着がなされていると思われるデータは30名に満たないという結果であった。したがって、本研究の主目的である、身体活動との関係については、未だ十分なデータが取れていない。さらに、申請者は、実施年度に出産をし、育児休暇をとったことから、その間に研究活動が制限され、研究計画が遅れてしまった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
1. 本研究の重要なデータとなる、身体活動量の記録が十分に取れなかった。その理由は、子供がつけたがらない、保護者が保育園で装着することを危惧するなどで、計測を行った子供のうち、30%に満たないデータ数しか、きちんとしたデータが取れていなかった。 2. 申請者が出産をし、育児休暇を取得したことから、本来予定していた実験を遂行することが困難であった。
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今後の研究の推進方策 |
次年度においては、本年度で得られなかった身体活動量のデータをとるために、さらに被験者を募り、データを獲得していくために、被験者にも謝金を支払い、きちんと、データの記録をお願いすることとするが、保護者の負担を軽減するために、記録は2週間とする。 よって、次年度については、4~6歳(年中から年長)の幼児、を対象に、2週間幼児の身体活動量を記録し(保護者にスケジュール紙を渡し、装着期間の子どもの活動を記録してもらう)、さらに、前頭前野テスト中の前頭極皮質活動の記録と、テスト成績との関係を検討することとする。被験者募集は、最終的に100名まで追加し、この程度のデータが記録できた時点で、実験I幼児期の子どもの身体活動量が前頭前野機能の発達(前頭前野機能とテスト中の前頭前皮質活動により評価)および知能との関係についての評価は終了し、日常の身体活動と前頭前野機能の成績と皮質活動、および知能検査の成績との関係を明らかにする。これが終了した時点で、実験Iで参加頂いた被験者に、実験IIへの参加を募集し、身体活動量の増加が前頭前野機能の発達(前頭前野機能とテスト中の前頭前皮質活動により評価)および知能に及ぼす影響について評価する。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度の研究費については、測定のために必要な備品購入、さらに実験IIでは、同時期に一度に測定を実施するために、被験者分の測定の機器購入が必要となる。また、昨年度に予定していた数のデータが取れなかったので、さらに被験者を増やす必要があり、このための資金も、今年度の費用として利用する必要性がある。さらに、引き続き、データ収集のための旅費、学会発表を予定していることから、この参加に関する費用、被験者や知能の測定を依頼するための臨床心理士への謝金なども必要となる。さらに、保護者との機器のやりとり、説明の文章や、アンケート、身体活動量の記録などのやり取りのために、通信費が必要となる。また、論文を発表するための、英語の校正費なども必要である。
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