研究実績の概要 |
本稿は、ボランティア(奉仕活動)ではなく、僅かな身体介助を除き、パートナーシップ(協力関係)、フレンドシップ(友人関係)の視点に立脚するものである。研究進行以上、大学生は『学生』、障がい者は『利用者』と称することとした。障がい者の、ある種特別は行動で、違和感をもたれることがある。それは、時として現れる障がい者の特異な行動の故と考えら「個性」」と呼ばれることがある。「障がいの有無に関係なく、個々の存在を認める」という、差別をなくそうとする考えに基付き、障がい者を肯定的に受け入れようとする姿勢が窺える。しかしながらその個性は時と周囲の人々を驚愕、不安、悲哀、心配など、不快な感情をまねくことがあることから、筆者は、障がい者のこのような行動、すなわち、全体の流を留まらせてしまう刺激から「否定的行動」と称することとした。 本研究は、健常者(大学生)と、主に知的障がい者のダンスによる交流会を通して、相互理解を図る目的で、13年間継続してきた交流会をもとに、著しく否定的行動をとるをとる8名の障がい者を選び、「複数の学生による観察→立ち直り方法についての話し合い→試論→実践」を3年間実施してきた。観察方法は,観記録表を作成した。縦軸に過去の研究からえら得た、上半分には劇的行動(不機嫌状態)、子は半分には立ち直り行動(良機嫌状態)を配し、横軸には時間経過による実施内容を配し、折線グラフのように、2時間の行動が把握しやすい記録紙作成した。また、利用者の特別な行動、言動を書き込む別紙を作成した。 観察時間は毎年5.6.7.10.11.12.1.月交流会第三土曜日、10:00-12:00、1月発表会、2月発(合計約間)表会終日(約10時間)、3年間、約102時間強であった。話合い、準備には約90時間を要した。 成果は、個人差はあるものの、8名に全員に見られた。
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