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2012 年度 実施状況報告書

身体的リテラシー形成と生活スタイルに関する国際比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 24500718
研究種目

基盤研究(C)

研究機関近畿大学九州短期大学

研究代表者

鐘ケ江 淳一  近畿大学九州短期大学, 保育科, 教授 (90185918)

研究分担者 中島 憲子  中村学園大学, 教育学部, 准教授 (00301721)
海野 勇三  山口大学, 教育学部, 教授 (30151955)
口野 隆史  京都橘大学, 人間発達学部, 教授 (60192027)
黒川 哲也  宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (50390258)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードスポーツ・リテラシー / 身体的リテラシー / 生活スタイル / 運動スキル / 体力・運動能力
研究概要

本研究は,調査対象国・地域を東アジアに限定し,「身体的リテラシー」をめぐる問題に焦点化した国際比較調査を実施し,今後のスポーツ・リテラシー教育を制度設計していく上での基礎資料を得ることを目的とする.当該年度の研究の成果は,以下の通りである.
1.「身体的リテラシー」概念の外延と内包,その構造的把握のための予備的考察
1)基礎的な運動スキルに関する資料収集と文献研究;「基本動作」(体育科学センター;1986),「基礎的動き」(日本体育協会スポーツ医・科学専門委員会;2008)などの先行研究を就学前教育,初等教育段階における運動発達の視点から「身体的リテラシー」の分析枠を検討した.
2)Whitehead,M(2010)らによる「身体的リテラシー」研究の動向分析を通して,学校体育に導入する方向性として,以下のような示唆を得た.①人間的な本性として所有しているポテンシャルを個別性と文脈性への配慮の中で実現させること②主体による運動への能動的・自発的な参加を励ますことで実現を目指すこと,③体育教師の特別な役割を承認するとともに、多くの他者が関与し共同することの必要を強調すること,④「すべての○○」という時に、性や年齢に加えて身体的弱者・特別なニーズを持つ者も含めて構想すること.
2.研究体制の構築と調査研究計画の詳細に関する合意形成
調査対象国・地域(釜山市近郊,台北市近郊)を訪問し,連携研究者だけでなく,幼児教育から中等教育に至る学校階梯の現場教師および教育行政担当官との協議を通じて,緊密な研究協力体制を構築・確認することを行った.さらに,スポーツ教育の内実について,「身体的リテラシー」の視点から,その実態および課題について研究協議を行った.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

「身体的リテラシー」概念の把握を目的としたwhitehead,M(2010)らによる先行研究の分析,就学前教育,初等教育段階での運動発達に関する先行研究の分析を通した「身体的リテラシー」の分析枠の検討については,研究分担者との連携のもと,ほぼ当初の予定通りの進捗である.当初は,国内学会においてこうした文献研究の成果を発表する予定であったが,研究分担者との日程調整ができず,次年度以降に発表することとなった.
くわえて,韓国,台湾の海外研究協力者との研究協議も当初の予定通り,実施することができ,現地調査実施体制の整備および調査協力校を確保することができた.
このように,第2年次に実施予定の予備調査,本調査実施に向けた基礎的作業・検討を進めることができたため,現在までの達成度を「おおむね順調に進展している」と評価する.

今後の研究の推進方策

第2年次にあたる平成25年度は,本調査実施に向け,次のような計画のもとで進めていく.
1.海外研究協力者,教育行政関係者などへのヒアリングと予備調査の実施
現地研究協力者にヒアリングを実施するとともに資料収集を行う.ここでは,就学前教育,初等教育に関する教育行政関係者から専門的知識の提供を受ける.さらに,本調査で使用する調査票を作成するための基礎的作業の一環として,「子どもアクティビティ尺度」「運動有能感尺度」「自己肯定感尺度」「ライフスキル尺度」などの先行研究の尺度を構成する因子,項目を再構成しながら,予備調査の調査票を作成する.日本および調査対象国・地域の一部で予備調査を実施する.この調査を受けて地域の実情を考慮した調査票を修正し,本調査用の調査用紙を完成させる.
2.本調査の実施
調査対象国・地域において本調査を実施する.調査担当者は,調査の実施過程のモニタリング,調査対象校の関係者(管理職,教員)への付帯調査,インタビューも実施する.

次年度の研究費の使用計画

1.物品費について
調査票の作成経費,印刷経費が必要となる.
2.旅費について
現地研究協力者へのヒアリング,予備調査,本調査の実施にくわえ調査の実施過程のモニタリングに伴い,現地への海外出張が必要となる.
3.人件費・謝金について
予備調査,本調査で使用する調査票作成の過程で現地語への翻訳,校閲のための謝金,さらに,調査実施への協力に対する謝金の支出が必要となる.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 現在の幼児の運動発達の状況と課題2013

    • 著者名/発表者名
      口野隆史
    • 雑誌名

      たのしい体育・スポーツ

      巻: 第32巻第1号 ページ: 70-71

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公開日: 2014-07-24  

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