研究課題/領域番号 |
24500727
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
清水 諭 筑波大学, 体育系, 教授 (40241799)
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キーワード | 野球 / 沖縄 / オリンピック / 東京 / ナショナリズム / 他者像 |
研究概要 |
本研究の目的は、戦後沖縄におけるスポーツの意味作用を高校野球、オリンピック、国民体育大会、ボクシング、そしてゴルフを事例にして分析することにある。 中間年の2013年度は、以下のことを行った。1.沖縄県立図書館などで沖縄の人々の戦争、占領、米軍基地、日本政府の対応に関する歴史認識、及び沖縄の文化に関する歴史資料を収集し、分析した。 2.「沖縄における野球〈序説〉」を『21世紀のスポーツ社会学』(日本スポーツ社会学会編、創文企画、2013年、177-194頁)に発表した。 3.1964年東京オリンピックと2020年東京オリンピック招致の歴史的経緯を沖縄に関する記述を含め、"Tokyo, Bidding for the Olympics and the Discrepancies of nationalism." (The International Journal of The History of Sport, Routledge, 31-6: 601-617, 2014)に発表した。 4.オリンピックとナショナリズムについて、DVD『検証!オリンピック:華やかな舞台の裏で』(NPO法人アジア太平洋資料センター、谷口源太郎監修、OurPlanet-TV、2014年)の中で解説した。このほか、オリンピックにおける諸問題について、テレビ番組に出演して解説した。 5.東京とオリンピックについて、「オリンピック東京招致の意義について2020年東京」(菊幸一編『平成24年度日本体育協会スポーツ医・科学研究報告II 日本体育協会創成期における体育・スポーツと今日的課題:嘉納治五郎の成果と今日的課題-第3報-』42-50、日本体育協会スポーツ医・科学専門委員会、2013年)に発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
沖縄県立図書館などで沖縄の人々の戦争、占領、米軍基地、日本政府の対応に関する歴史認識、及び沖縄の文化に関する歴史資料を収集し、分析したことで、1950~1960年代の即復帰運動など社会運動に関する歴史的資料の分析、及び1970年代以降、本土復帰前後の社会運動に関する歴史的資料についての分析が行えた。 また、沖縄県ゴルフ協会・沖縄県ゴルフ倶楽部協議会(編)(2012)『世界へ挑戦:沖縄ゴルフ誕生と飛躍の歴史』沖縄県ゴルフ協会・沖縄県ゴルフ倶楽部協議会.を入手できたことで、沖縄県におけるゴルフ史を概観することができた。 沖縄における高校野球の文化社会学的分析を「沖縄における野球〈序説〉」『21世紀のスポーツ社会学』(日本スポーツ社会学会編、創文企画、2013年、177-194頁)に発表できた。さらに、1964年東京オリンピックと2020年東京オリンピック招致の歴史的経緯を沖縄に関する記述を含め、"Tokyo, Bidding for the Olympics and the Discrepancies of nationalism." (The International Journal of The History of Sport, Routledge, 31-6: 601-617, 2014)に発表できた。
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今後の研究の推進方策 |
来年度は、最終年度になるので、高校野球とオリンピックのみならず、国民体育大会、ゴルフ、ボクシングについて、文献資料とともにインタビュー調査をもとにした分析と考察を行う。
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