研究概要 |
本研究では、京都マラソン2012の参加者を対象とした大規模調査を実施して詳細な消費支出を把握するとともに、マラソン大会に参加することに伴うスポーツ用品支出を加えたデータを分析することによって、都市型市民マラソンの開催がもたらす経済波及効果について推計することを目的とした。 京都マラソン2012の開催による経済波及効果の計算においては、総消費額16億714万2千円に国内自給率を乗じることによって直接効果の14億9,723万8千円が算出される。直接効果が各産業部門の生産額を増加させることによって生産誘発額の26億3,193万1千円が導かれ、直接効果を差し引いた間接1次波及効果は11億3,469万3千円になる。生産誘発額に雇用者所得率を乗じた雇用者所得誘発額は6億9,732万7千円となり、これに消費性向を乗じた民間消費支出増加額の4億4,357万6千円が各産業部門の生産額を増加させることによって間接2次波及効果の6億7,951万3千円が導かれる。以上の直接効果、間接1次波及効果、間接2次波及効果の合計が京都マラソン2012の開催による経済波及効果となり、総額は33億1,144万4千円である。
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