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2013 年度 実施状況報告書

再生筋線維タイプの分化に対するマップキナーゼの役割と熱ストレスの影響

研究課題

研究課題/領域番号 24500791
研究機関熊本大学

研究代表者

大石 康晴  熊本大学, 教育学部, 教授 (10203704)

キーワード再生筋線維 / サイクロスポリンA / カルシニューリン / 遅筋線維 / 速筋線維 / ブピバカイン / ヒラメ筋 / 熱ショックタンパク質
研究概要

本研究は、筋線維の再生過程における遅筋型のタイプ発現に対するカルシニューリンの関与について検討した。実験には7週齢の Wistar rat を用い、左脚ヒラメ筋にブピバカインを投与することにより筋線維を破壊し、2週間後の再生筋線維について分析した(ブピバカイン群)。同時に、ブピバカイン群にカルシニューリン阻害剤のサイクロスポリンA (CsA) を投与したグループをブピバカイン+CsA群とした。
再生2週間後のブピバカイン群ヒラメ筋では、速筋線維の割合が5.7%、混在型線維が92.8%であったのに対し、ブピバカイン+CsA群では速筋線維の割合が有意に高く(23.7%)、混在型筋線維の割合が有意に低かった(75.0%)。このことは、再生筋線維の fast→Hybrid→slow 方向への発現型の変化に対し、サイクロスポリンAが阻害作用を示しており、したがって、再生筋線維のslowタイプ発現の増加にカルシニューリンがある程度は作用していることを意味している。
さらに、熱ストレスタンパク質(Hsp72, Hsp60)およびカルシニューリンタンパク質の発現量について生化学的に分析した結果、ブピバカイン群ヒラメ筋に対しブピバカイン+CsA群では、全てのタンパク質の発現量が有意に低値を示しており、このことが再生筋線維のslowタイプ発現の遅延に影響しているものと推察された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の実験計画の約8割の分析が終了しており、実験計画はおおむね順調に推移していると判断できる。

今後の研究の推進方策

現在、再生筋線維の横断面積およびカルシニューリンタンパク質の発現を、組織化学的・生化学的に分析しており、これらのデータをまとめることにより原著論文としてまとめ、海外の英文雑誌に投稿するとともに、学会で発表する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Effects of heat stress on regenerating fibers of aged rat soleus muscle.2013

    • 著者名/発表者名
      Oishi Y
    • 雑誌名

      Bulletin of Faculty of Education, Kumamoto University.

      巻: 62 ページ: 209-212

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公開日: 2015-05-28  

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