研究課題/領域番号 |
24500818
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
高橋 敏明 愛媛大学, 医学部附属病院, 准教授 (10206823)
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研究分担者 |
石原 謙 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20304610)
木村 映善 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20363244)
渡邊 誠治 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40598760)
竹葉 淳 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (80598681)
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キーワード | 運動器検診 / 運動療法 / タブレット端末 |
研究概要 |
平成25年度に学校における運動器検診体制のモデル事業として、愛媛県下6市2町の中学2年生を対象とし、整形外科医及び理学療法士の連携した運動器検診を実施した。対象校の全生徒数は8007名、検診同意者数6993名で87.3%であった。直接検診対象者は2661名で同意者中38.1%、当日検診を実際に受けたのは2598名で同意者中37.2%であった。直接検診の結果、整形外科専門医の受診を勧めたのは358名で同意者中5.1%であった。 参加した整形外科医は延べ91名、57名であり、理学療法士は延べ194名、108名であった。理学療法士が学校と緊密な連絡の役割を担い、直接検診までの準備をスムーズに行うことができ、直接検診時にストレッチングやアイシングの直接指導をその場で実施し、運動器障害の進行予防に有意義であると思われた。 高校野球部員の新入生に対しての肩・肘を中心とした運動器検診としては、1高校計25名の直接検診を行い、同時にエコー検査も実施し、診察結果に基づき指導・アドバイスを行った。その際には必要に応じて理学療法士が運動療法の直接指導を行った。 限界集落の高齢者に対しての運動器検診としては、島しょ部の65歳以上計43名(男性13名、女性30名)、中山間部の65歳以上合計53名(男性14名、女性39名)に対して、2回目となる運動器検診を実施し、整形外科医が診察し運動器障害を診断し必要に応じラジオ体操や、ロコトレ体操の指導及び腰痛体操、肩こり体操などの指示を行った。1回目と比べ、2回目の参加者数は減少しており、1回目に手渡した体操や運動の実施記入用のカレンダーの回収が不良であった。 小児、高齢者などコンピューター入力に不慣れであるため、各運動器検診でのタブレット入力環境については、表示方法などさらなる改善を要し、すべての人に入力できるような環境にする必要があり改善中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
各種の運動器検診事業は順調に行い、検診対象者数も増加し、理学療法士との連携による運動器障害に対する早期診断と運動療法などの治療や予防啓発活動は一定の成果を挙げています。 しかし、コンピューターを介したデータ管理を実施することと近隣の病院との情報共有としてのデータの相互共有に対しては、情報のセキュリティの問題やソフトの開発の面から今後さらに改善し、実現できるように努力したいと考えています。
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今後の研究の推進方策 |
理学療法士とともに整形外科医による運動器検診事業は、今年度も予定しており、これまでの所、順調に進んでいます。 タブレット環境の改善を図り、検診事業に導入することができるように整備・充実をさらに進めていきます。
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次年度の研究費の使用計画 |
運動器検診の結果報告のための、学会参加の経費やコンピューター環境の改善を要します 学会発表のための旅費や英語論文作成のための校正や資料収集のためおよびコンピューターソフト開発費に使用する予定です
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