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2012 年度 実施状況報告書

青少年の生活習慣病予防を目的とした行動科学に基づく多職種連携教育プログラムの確立

研究課題

研究課題/領域番号 24500837
研究種目

基盤研究(C)

研究機関松本大学

研究代表者

広田 直子  松本大学, 人間健康学部, 教授 (60218857)

研究分担者 日高 宏哉  信州大学, 医学部, 准教授 (10362138)
本郷 実  信州大学, 医学部, 教授 (40209317)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード生活習慣病 / 栄養教育 / 多職種連携 / 青少年
研究概要

関連の先行研究に基づき、本研究で使用する新たな質問票を作成し、松本地域の市街地と農村地域の中学校2校の生徒322人を対象として、身体計測と血液等の生化学検査に合わせて、中学生を対象とした質問紙調査法である①BDHQ15yを用いた栄養素等摂取状況調査、②新しく開発した生活習慣質問票調査を実施した。
身体計測値および血液等の生化学検査値において、対象者の49%はいずれかまたは複数の項目で正常域を外れていた。これらの検査データとの関連性について検討する栄養素等摂取状況と生活習慣に関する調査データについては、現在データクリーニングを進め、解析の準備を進めている。
研究に参加している医療系職種(栄養学、医学、検査学、保健学、看護学、運動学など)がそれぞれの立場から、ターゲットとなる生活習慣を明確にして教育プログラムを検討するという研究の視点に関しては、共同研究者とともに実施した青少年の生活習慣病外来の検査後指導において、各専門職が血液等の検査値やICタグ付き3次元フードモデルを用いた食育SATシステムによる食事診断結果に基づいて受診者に指導した内容を把握し、質的研究手法を用いて分析した。その結果から、多職種連携によって作成するセルフモニタリングノートの項目について検討を進めることができた。
また、学校において活用できる汎用型教育ツールとして作成予定の青少年の生活習慣病予防教育用の2次元フードモデル応用型の教材開発に関する基礎研究として、給食等を題材とする場合に必要な3次元フードモデルを追加して栄養教育を行い、その必要性を教育実践で検証した。また、大学生男女計61名を対象とし、2次元フードモデルを用いた視覚認知に関する研究を進め、料理タイプ別に角度の差異によって料理の量のとらえ方に相違があるかなどを検討し、作成にあたっての撮影角度に関する知見を得ることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

計画では中学生の調査に当たり、3軸加速度センター付き歩数計による活動量調査を実施する予定であったが、本年度は、機器入手に関する検討に時間を要してしまったため、対象となる中学校での血液検査や他の調査と同時期に実施することができなかった。機器を選定し購入した後、冬季に調査することを検討したが、冬季調査では習慣的な活動量を少なく評価してしまう可能性があったことから、本年度は活動量計による調査を中止し、次年度に実施することとした。
次年度、生活習慣調査や栄養素等摂取状況等の調査データ数を増やし、活動量調査データも含めて、身体計測値および血液等の生化学検査値と突合させて解析を進める予定である。
平成24年度にセルフモニタリングノートのプロトタイプを作成する予定であったが、上記のようなデータ収集の遅延に伴い、解析が遅れたため、次年度に持ち越しとなった。

今後の研究の推進方策

前年度に加え、対象者を250人程度増加させ、活動量計による身体活動状況に関する指標も含めてデータを収集する。平成24年度には活動量計調査の実施に向けて中学校と調整を図ったことから、調査の進行はスムーズに行われると考えられる。すでに中学校1校での調査が実施された。
このデータを用いて、生活習慣や栄養素摂取状況と、生活習慣病関連の身体計測および血液検査データとの関連について解析を進める。そのデータを用いた解析結果と平成24年度に各専門職(栄養学、医学、検査学、保健学、看護学、運動学など)を対象して進めた質的研究結果と合わせて、セルフモニタリングノートのプロトタイプの作成を進める。これらの作業については、大学院生等の協力を得て進めていく体制を整えた。
また、2次元フードモデルを用いた研究成果をもとにして、汎用性の高い栄養教育教材の作成し、教育プログラムの開発を進める。
具体的には、BDHQ15y、活動量計、セルフモニタリングノート等を用いた前後比較デザインによる有効性の検証デザインを再検討し、①多職種連携によるセルフモニタリングノート試作品の有用性の検討と完成品の作成、②ピア・エデュケーションによる子ども主体型の教育プログラムの開発に向けたファシリテータ役となる多職種スタッフのトレーニング、③2次元フードモデルを用いたピア・エデュケーションによる子ども主体型の教育プログラムの実施を進め、2年間の研究推進を図る。

次年度の研究費の使用計画

該当なし

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Both Comprehensive and Brief Self-Administered Diet History Questionnaires Satisfactorily Rank Nutrient Intakes in Japanese Adults2012

    • 著者名/発表者名
      Satomi Kobayashi, Satoru Honda, Kentaro Murakami, Satoshi Sasaki, Hitomi Okubo, Naoko Hirota, Akiko Notsu, Mitsuru Fukui, Chigusa Date
    • 雑誌名

      Journal of Epidemiology

      巻: 22(2) ページ: 151-159

    • DOI

      10.2188/jea.JE20110075

    • 査読あり
  • [学会発表] 生活改善に対する行動変容ステージからみた食習慣質問の有用性について

    • 著者名/発表者名
      小林泉江、黒岩敏明、石澤美代子、廣田直子
    • 学会等名
      第59回日本栄養改善学会学術総会
    • 発表場所
      名古屋市
  • [学会発表] 実物大料理モデルを使った食育教育について

    • 著者名/発表者名
      宮澤美恵、宮坂綾子、上松典子、牟礼悌子、飯澤裕美、田内佑季、廣田直子、中西啓介、日高宏哉、阪口しげ子、本郷実る
    • 学会等名
      平成24年度健康づくり研究討論会
    • 発表場所
      長野市

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公開日: 2014-07-24  

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