研究課題
平成27年度は、中学生の生活習慣病予防のためのセルフモニタリング項目の設定に向けて、これまでの調査データを用い、生活習慣質問票の回答項目と簡易型自記式食事歴質問票で把握した1日当たりの栄養素等および食品群別摂取量との関連に関して、新たに、農村地域の中学生に関して3つの視点―①朝食および夕食内容と1日あたりの栄養素等摂取量との関連、②就寝時刻および朝食・夕食時間と1日当たりの栄養素等摂取量との関連、③家族との共食と1日当たりの栄養素等摂取量との関連について検討を進めた。①では、朝食内容多様性スコア・夕食内容多様性スコアという指標を作成し、スコア低群と高群の1日当たりの栄養素・食品群別摂取量を比較した結果から、朝食のほうが夕食よりも1日当たりの摂取量との関連が強いことが示され、長野県農村地域の中学生においては夕食よりも朝食のあり方についての指導が有効であることがわかった。②では、男女別に就寝時刻、朝食時間、夕食時間の各指標をもとにして対象者を3分位群に分け、1日当たりの栄養素・食品群別摂取量を比較した。就寝時刻群別では男女ともほとんど差が見られなかった。男子では、朝食時間が長い群で摂取量が多い項目がみられたが、夕食時間では有意差のある項目は少なかった。女子では有意差のある項目はほとんどなく、これらの結果から、男子における朝食時間に関する指導が有効であると考えられた。③では、家族との共食頻度が高い群と低い群で1日当たりの栄養素・食品群別摂取量について比較した。男子よりも女子で、夕食よりも朝食で、共食頻度群間で有意差のある項目が多く、女子の朝食に関する共食の推奨は有効であろうと考えられた。これらの知見を、本研究の主目的である中学生の生活習慣病予防に向けた多職種連携による教育プログラムにおけるセルフモニタリング項目の設定につなげるとともに、学会や一般向けシンポジウムで公表した。
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