研究課題/領域番号 |
24500839
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 四日市看護医療大学 |
研究代表者 |
近藤 信子 四日市看護医療大学, 看護学部, 教授 (60383402)
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研究分担者 |
河野 啓子 四日市看護医療大学, 看護学部, 教授 (00225377)
東川 薫 四日市看護医療大学, 看護学部, 准教授 (00340406)
内藤 雅子 四日市看護医療大学, 看護学部, 教授 (10010084)
後藤 由紀 四日市看護医療大学, 看護学部, 准教授 (20309983)
萩 典子 四日市看護医療大学, 看護学部, 准教授 (30460645)
高山 直子 四日市看護医療大学, 看護学部, 准教授 (50321493)
山崎 正人 四日市看護医療大学, 看護学部, 教授 (70298652)
佐藤 光年 四日市看護医療大学, 看護学部, 助教 (80551233)
畑中 純子 四日市看護医療大学, 看護学部, 准教授 (80612671)
水野ルーイス 里美 四日市看護医療大学, 看護学部, 助手 (90583790)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 産業看護活動 / 医療機関 / 産業看護職 |
研究概要 |
当該年度は、本学倫理審査申請・受理されたのち、全国の100床以上の医療機関における産業看護活動の有無、活動内容、活動を阻害する要因を調査し、医療機関における産業看護職の活動を推進するための基礎的資料を得ることを目的とし、質問紙調査を実施した。調査対象者は、各施設の看護管理者とした。調査方法は、無記名自記式質問紙調査であり、郵送法にて実施、調査期間は平成24年7月~8月10日とした。調査票は5項目からなり、調査項目は、産業看護活動の有無、配置している場合の活動内容、また配置していない理由とした。全国の医療機関の100床以上の、2576医療機関すべてに調査票を発送し、612通の回答を得た(回収率23.8%)。その結果、産業看護職の配置については、専任32(5.3%)、兼任42(6.9%)、配置なし536(87.8%)で、「産業看護職の配置は考えていない」理由については、役割が不明確であることや人材の欠如が明らかになった。 次に、産業看護活動の実践推進を図る方策を提供するための情報収集を行うことを目的に先進病院視察研修を4人の研究分担者で実施した。その結果、職員の現状を把握し、職員とのつながりを持つ産業看護職の強みが明らかになり、保健指導や健康相談により個人の健康維持・増進が可能であることなど産業看護活動の成果を得ていることが分かった。また、第85回日本産業衛生学会参加し、医療機関における産業看護活動の実態に関する情報を収集した。 さらに、実態調査の結果を分析し、第1回日本産業看護学会において、①全国の100床以上の医療機関における産業看護活動実態調査-第1報、見えてきた産業看護活動の動き- ②全国の100床以上の医療機関における産業看護活動実態調査-第2報、産業看護職と開設者及び病床数-の2題で、発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本年度は、質問紙調査ならびに先進医療機関の視察により、医療機関における産業看護活動の実態を明らかにした。特に専任の産業看護職の配置及び産業看護活動の有無を調べ、専任の産業看護職が配置されている場合、その産業看護職による産業看護活動内容と役割を調査し、産業看護職が配置されていない場合は医療機関において産業看護活動を阻害する要因を探った。 その結果、全国の100床以上の医療機関における産業看護活動の実践の現状とともに活動を阻む要因が明らかになった。これらを学会に発表し、来年度の研究の方向性を見出した。本年度の達成度は100%と考える。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の進め方としては、本学の倫理審査を受けた後、研究を進める。本年度の研 究目的は、産業看護職による産業看護活動の促進または阻害要因を探り、産業看護活動の推進の方策を明らかにすることである。平成24年度の質問紙調査の結果から、産業看護活動を行っている医療機関において、研究協力の申し出があった5医療機関を研究協力施設として、インタビュー先のリストを作成する。医療機関の看護管理者の推薦により、調査協力者を決定する。 インタビュー調査の期間は、6月から、10月までの間とする。産業看護活動に携わる調査協力者へのインタビュー調査は、半構造的面接とする。このことから、研究分担者間の公平性と調査上の不備を防ぐために、インタビュー項目およびインタビューガイドを作成する。 研究分担者は、1~2人でインタビュー調査に出向き、研究協力者の許可を得て、ICレコーダで録音する。インタビュー調査の逐語録を作成し、分析する。 得られた成果を学会発表・学術誌に投稿する。その中で、論文・学会誌を通し、また学会に参加するなど、研究を推進するための情報収集を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度は、平成24年度に実施した質問紙調査で、産業看護職が専任され、インタビュー調査の了解が得られた医療機関の中から、研究者メンバーが選定した5医療機関に対し、インタビュー調査を実施する。その費用として、以下のものを予定している。 ①研究協力を得るための文書発送の通信費、②インタビュー調査のための旅費ならびに物品購入費用、③データの逐語録作成費用(外部委託)、④文献収集費用、⑤学会における成果発表費用ならびに旅費である。
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