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2013 年度 実施状況報告書

高齢買い物弱者と低栄養との関連の検討に基づく食教育とその評価

研究課題

研究課題/領域番号 24500843
研究機関福山大学

研究代表者

木村 安美  福山大学, 生命工学部, 教授 (00552415)

研究分担者 渕上 倫子  福山大学, 生命工学部, 教授 (60079241)
キーワード低栄養 / 買い物 / 介護予防
研究概要

高齢者を中心に車を運転できず、食料品等の日常の買い物が困難な状況に置かれている人々(買い物弱者)が増加し、社会的な課題となっている。食材の配達等、流通面からの支援の取り組みが始まっているが、買い物弱者の栄養状態の把握と食生活面からの支援については未解決である。
本研究の目的は、地域居住者の買い物状況および食生活の実態を明らかにすることにより、買い物状況を考慮した介護予防への取り組みの基礎資料を得るとともに、支援を行うための方策を検討し、その有効性を検証することである。高齢者は調理技術能力を維持し、自分で調理を行うことにより認知症をはじめ総合的な能力の維持が可能となる。配食サービスやインスタント食品に頼ることなく、在宅で低栄養を予防し自立した食生活を送ることをめざした公衆栄養プログラムを展開し、その評価を行う。
当該年度に実施した研究の概要は以下の通りである。
1)初年度に引き続き高齢者を中心とする地域在住者を対象に食生活・生活習慣調査を実施した。栄養素摂取量の推定には妥当性が検証されている食物摂取頻度調査票を用いた。また買い物状況の評価には、経済産業省および長野県の買い物弱者の定義に基づいて質問項目を設定した。
初年度の130名に加え、今年度新たに地域住民約120名から買物環境・食生活、生活習慣に関するデータを得たほか、身体測定を行った。調査協力者には、身体測定結果を調査会場にて説明するとともに返却した。また、食事調査結果については栄養状態に基づいた個別アドバイスとともに通知した。
2)「家庭の冷蔵庫・冷凍庫にいつもある食品や保存食品」に関する調査結果をもとに家庭にある食材を使用した介護予防のためのレシピ集を作成した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

地域在住高齢者を対象とした調査は順調に進展し、データ収集を終了した。当該年度に予定していた、得られた調査結果に基づいた買物状況を考慮した低栄養を予防するためのメニューの立案とレシピ集の作成についても終了した。

今後の研究の推進方策

今後はデータ解析を進めるとともに、行政機関との連携により、立案されたメニューを調理実習献立として大規模集団に普及させることにより、地域在住者の栄養改善・低栄養予防のためのツールとして活用する。さらに、栄養改善プログラムの展開とその評価を行い、活用度と有効性を確認したうえで、地域在住者の介護予防へと結び付ける。

次年度の研究費の使用計画

今後は得られたデータの解析を進めるとともに、開発したメニュー冊子の普及を行い、啓発状況の把握を行うための経費が必要である。
データ解析用ソフト、メニュー冊子活用状況に関する調査結果を入力するPC購入の経費、学会発表のための旅費(国内、国外)、およびメニュー普及のための経費(試食配布用食材費、メニューレジュメの作成費用、人件費)を予定している。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014 2013

すべて 学会発表 (5件)

  • [学会発表] 地域在宅高齢者における買い物状況と歩行能力およびうつとの関連2014

    • 著者名/発表者名
      木村安美
    • 学会等名
      日本家政学会第65回大会
    • 発表場所
      北九州国際会議場(北九州)
    • 年月日
      20140523-20140525
  • [学会発表] Association between environmental factors of shopping and nutritional status in Japanese aged over 65 years2013

    • 著者名/発表者名
      Yasumi KIMURA
    • 学会等名
      IUNS 20th International Congress of Nutrition
    • 発表場所
      Granada Congress Centre (Spain)
    • 年月日
      20130915-20130920
  • [学会発表] 高齢者家庭における保存食品の実態に関する調査研究2013

    • 著者名/発表者名
      木村安美
    • 学会等名
      日本調理科学会平成25年度大会
    • 発表場所
      奈良女子大学(奈良)
    • 年月日
      20130823-20130824
  • [学会発表] Food shopping habits and health-related indicators among Japanes women aged 65 years orolder.2013

    • 著者名/発表者名
      Yasumi KIMURA
    • 学会等名
      17th Asian Regional Associatiion for Home Economics (ARAHE) Biennial International Congress
    • 発表場所
      National Institute of Education (Singapore)
    • 年月日
      20130714-20130719
  • [学会発表] 地域在宅高齢者における買い物習慣と健康関連指標との関連の検討2013

    • 著者名/発表者名
      木村安美
    • 学会等名
      日本家政学会第65回大会
    • 発表場所
      昭和女子大学(東京)
    • 年月日
      20130517-20130519

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公開日: 2015-05-28  

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