• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実施状況報告書

糖尿病患者の動脈硬化症発症進展における新規予測因子に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 24500847
研究機関筑波大学

研究代表者

鈴木 浩明  筑波大学, 医学医療系, 准教授 (40344890)

研究分担者 小林 和人  筑波大学, 医学医療系, 講師 (30455935)
矢藤 繁  筑波大学, 医学医療系, 講師 (50451703)
高橋 昭光  筑波大学, 医学医療系, 准教授 (70344893)
キーワード2型糖尿病 / 冠動脈CT / 酸化LDL / 異所性脂肪蓄積 / 心肺運動負荷試験
研究概要

糖尿病における大血管合併症の発症にはLDLの酸化やタンパクの糖化が関連している37名の2型糖尿病患者を対象に、酸化LDLの1つである血中マロンジアルデヒド(MDA)-LDL濃度および糖化タンパクの1つである血清ペントシジン濃度と冠動脈CTによる冠動脈病変との関連について検討した。MDA-LDLは冠動脈狭窄と有意な関連はなかったが、MDA-LDL、MDA-LDL/LDL、MDA-LDL/HDL、(MDA-LDL/LDL)/HDLとMDA-LDL濃度の三分位には有意な関連が認められた。
1型糖尿病の動脈硬化発症リスクの検討については、現在症例の蓄積中である。
心肺運動機能は心血管疾患の独立した危険因子である。2型糖尿病患者では運動耐容能の低下が認められるが、その原因については明らかではない。30歳以上70歳未満んの2型糖尿病患者34名を対象としエルゴメーターによる心肺運動負荷試験を行い、各パラメーターと比較した。糖尿病においても、最大酸素摂取量は骨格筋量と有意に相関した。体格の影響を除いた上で重回帰分析すると、最大酸素摂取量はΔHR(最大時心拍数-安静時心拍数)と有意な相関を認めた。また、ΔHRは安静時CVRRと有意な正相関を認め、2型糖尿病の心肺運動機能の低下には、骨格筋量の低下と自律神経機能低下が影響していると考えられた。また、最大酸素摂取量と頸動脈IMTには有意な関連が認められなかった。
骨格筋細胞内や肝臓での異所性脂肪蓄積(各々、IMCL、肝TG)はインスリン抵抗性と関連していることが報告されている。MRスペクトロスコピー(MRS)を用いた前脛骨筋IMCLと肝TGを19名の2型糖尿病患者で測定し、頸動脈IMTとの関連について検討したが、IMCLと異所性脂肪蓄積とには有意な関連が得られなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

1型糖尿病患者のリクルートが十分でない。これは、1型糖尿病患者が若年かつ患者数が少ないことによる。

今後の研究の推進方策

IMTと異なり、冠動脈CTや心肺運動負荷試験、MRSは数をこなせる検査ではないので、すぐに症例数を増やせないのが課題であるが、症例数は徐々に増加してきている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Comparison of the Framingham Risk Score, UK Prospective Diabetes Study (UKPDS) Risk Engine, Japanese Atherosclerosis Longitudinal Study-Existing Cohorts Combine (JALS-ECC) and Maximum Carotid Intima-Media Thickness for Predicting Coronary Artery Stenosis in Patients with Asymptomatic Type 2 Diabetes.2014

    • 著者名/発表者名
      Fujihara K, Suzuki H, Sato A, Ishizu T, Kodama S, Heianza Y, Saito K, Iwasaki H, Kobayashi K, Yatoh S, Takahashi A, Yahagi N, Sone H, Shimano H.
    • 雑誌名

      J Atheroscler Thromb

      巻: 21 ページ: in press

    • DOI

      10.5551/jat.20487

    • 査読あり
  • [学会発表] 2型糖尿病患者におけるMDA-LDLを用いた脂質指標の冠動脈狭窄病変予測能の検討2013

    • 著者名/発表者名
      藤原 和哉, 鈴木 浩明, 佐藤 明, 石津 智子, 平安座 依子, 児玉 暁, 高橋 昭光, 小林 和人, 矢藤 繁, 矢作 直也, 野牛 宏晃, 曽根 博仁, 島野 仁
    • 学会等名
      第45回日本動脈硬化学会総会・学術集会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20130718-20130719

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi