前回行った高齢ラットの運動負荷モデルで、心筋梗塞面積に対する作用は明確にできなかったが体重減少効果は明らかであった。今後高齢ラットと運動負荷の研究を行う上で参考になると思われる。最終年度は20年以上運動を続けている高齢者(65歳以上)と、非高齢者(50歳以下)で運動を行う前後の心血管系の変化について比較調査を行った。運動前後の変化では、交感神経系の緊張度、最高血圧は両群とも運動後に減少した。また寒冷時期(12-1月)では運動前に測定できなかった組織還流係数(TPI: tissue perfusion index)が運動負荷後には可能になるという興味ある事実が判った。
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