研究課題/領域番号 |
24500851
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
柳川 まどか 名古屋大学, 医学部附属病院, 医員 (50566982)
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研究分担者 |
梅垣 宏行 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40345898)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 認知症予防 / MCI / 運動 / アルツハイマー病 / 髄液アミロイドβ |
研究概要 |
本研究は、運動による認知機能改善が、IRの改善によってAlzheimer病関連の病理的変化の進行を抑制することによって得られるものか否かを検討するものである。本研究は、Alzheimer病の発症メカニズムに迫るとともに、その予防法の開発につながりうる成果をあげることを目的とする。 我々は、これまで生活習慣病、特に糖尿病と認知症の関係について注目し、IRと認知機能の関係について知見を重ねてきており、IRの改善と記銘力が改善が相関することを報告してきた。 IRは、体循環では高インスリン状態をひきおこすが、脳内ではインスリン不足状態を引き起こし、結果的にADの原因病理といわれるアミロイドベータ(Aβ)沈着を促進する可能性が指摘されている。脳内Aβ沈着の進行によって、髄液Aβは低下することが知られており、髄液のAβは脳内Aβの沈着のマーカーである。 本研究では、アルツハイマー型認知症の前駆状態である軽度認知機能異常(MCI)の患者を対象とし、運動介入の前後で、認知機能、IR、髄液Aβなどを評価することによって、運動による認知機能保護効果が、IRの改善によるAβ沈着の進行抑制によって得られるものか否かを検討する。今年度は10月に名古屋大学医学部の臨床研究推進センターにおける倫理委員会に研究計画を提案し本研究は正式に認可をうけ、その後、臨床心理士一名、スポーツインストラクター一名を新たに雇用開始し、業務研修を開始している。また被検者となる可能性のある外来通院患者のピックアップと外来での試験参加へのよびかけを開始している。(現時点では正式登録ではないが内諾3名)登録者無作為化はWEB上で割付責任者 安藤昌彦(名古屋大学医学部附属病院 先端医療・臨床研究支援センター)により作成依頼済みである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
倫理委員会通過に臨床実験であるため時間を要したが、おおむね順調に推移している。臨床心理士やインストラクターの研修も終了し、患者への登録参加よびかけも開始している。
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今後の研究の推進方策 |
13年4月より本格的な患者登録開始となり順次、運動開始となる予定である。当初より研究参加人数確保は難渋すると思われたため、研究参加登録よびかけに対しての働きかけが重要となる。
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次年度の研究費の使用計画 |
倫理委員会通過が遅れたために繰越金が発生したが、この繰越金は実験終了までに人件費として使用する予定である。 本年度も継続して研究補助者賃金、検査キット購入(IL-6、TNFα)が必要であると同時に、アミロイドβ40、42、リン酸化tau、APOEフェノタイプの検査発注代金が必要となる。
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