研究課題/領域番号 |
24500879
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
吉田 典子 久留米大学, 健康・スポーツ科学センター, 教授 (10210709)
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研究分担者 |
池田 久雄 久留米大学, 医学部, 教授 (50168134)
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キーワード | レジスタンストレーニング / 運動処方 / 心血管病 |
研究概要 |
今年度の研究成果 通常のリハビリテーションで行う有酸素運動に加えてレジスタンストレーニング(AE+RE)を行った群と通常の有酸素運動のみを行った群(AE)間で、酸化ストレスへの影響を検討した。当該年度3月の時点において、AE+RE群は15名、AE群は14名となった。酸化ストレスの測定はFree Radical Analytical System:FRAS4 (Diacron International, Grosseto, Italy)を用いて、d-ROM test: Reactive Oxygen Metabolites test をフリーラジカルレベル、BAP test(Biological Antioxidant Potential test)を抗酸化力、BAP/dROM比を酸化ストレスの指標とした。 両群ともに、トレーニング後は、BMI、体脂肪率は低下し、運動耐応能、下肢筋力は有意に増加した。AE+RE群では、d-ROMsは減少しBAP は増加した。その結果、BAP/d-ROMsは有意に増加した (7.2 ± 1.4 →8.4 ± 2.1, p<0.01)。AE群では BAP/d-ROMsは増加傾向にあったが有意ではなかった。 BAP/d-ROMsは、ベースラインの時点では両群間に差はなかったが、トレーニング後には、AE群に比較してAE+RE群において有意に高値となった。(8.4 ± 2.1 vs 6.8 ± 1.3, p<0.05)。以上より、心・血管病患者において、有酸素運動にレジスタンス運動を追加して行うことにより、抗酸化力を高め、酸化ストレスを改善することが示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
心臓リハビリテーションの指示の出た患者において、筋力トレーニングを行うことができる患者が当初の予定より少ないことにより、筋力トレーニングを行う群の人数が確保できていない。よって当初の予定を変更し、筋力トレーニングのみを行う群は設けず、有酸素運動に筋力トレーニングを追加した効果を検討することとした。
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今後の研究の推進方策 |
できる限りN数を増やして測定を行いデータ解析し、学術会議において発表する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
筋力トレーニングを行うことができる患者が当初の予定より少ないことにより、予定人数の酸化ストレス測定ができなかったことによる。 26年度は、対象者を増やして測定を行う予定である。
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