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2012 年度 実施状況報告書

糖尿病に伴うストレス抵抗性の低下は何故起こるのか

研究課題

研究課題/領域番号 24500880
研究種目

基盤研究(C)

研究機関中村学園大学

研究代表者

青峰 正裕  中村学園大学, 栄養科学部, 教授 (60091261)

研究分担者 大和 孝子  中村学園大学, 栄養科学部, 准教授 (70271434)
西森 敦子(西山敦子)  中村学園大学, 栄養科学部, 助手 (90461475)
仁後 亮介  中村学園大学短期大学部, 食物栄養学科, 助手 (20565767)
松岡 伴実  中村学園大学, 栄養科学部, 助手 (80637033)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード糖尿病 / ストレス抵抗性 / 副腎除去
研究概要

本研究では、糖尿病におけるストレス反応への副腎を中心とした内分泌系の関与を調べる。健常ラットや糖尿病ラットとともにそれらの副腎を摘出した副腎機能不全ラットを作成して、内分泌系がストレスに対する抵抗性低下や抑うつに及ぼす影響を調べることとした。つまり、①健常ラット、②STZ糖尿病ラット、③副腎除去(ADX)ラット、④ADX偽手術ラット、⑤STZ糖尿病ADXラット、⑥インスリン投与STZ糖尿病ADXラットの6群を用いる。24年度は、①健常ラット(C群)5匹、②偽手術群としてShamラット(S群)5匹、③ADXラット(A群)4匹を用いた。1日目は、ストレス負荷(電気ショック)せずに、Open Field Testと高架式十字迷路の行動解析を行う。次に、3日間連続で負荷した(ストレス1回目)。5日目に行動解析を行った。そして、その後の3日間もストレス負荷を行い(ストレス2回目)、同様に行動解析に共した。その後、STZを投与し糖尿病状態での行動解析を上記と同様に行った(④⑤)。ただし、STZ投与により、S群が1匹、A群が2匹となった。Open Field Testでは、C群とS群においてストレス負荷前後で総移動距離が減少したが、A群においては変化がなかった。ストレス2回目では、C群とS群がA群に比して総移動距離が有意に減少した。また、糖尿病状態では、S群とA群ともに、健常時と比べて総移動距離が減少したが、S群のほうが著しかった。高架式十字迷路では、C群においてストレス負荷前と後では総移動距離に有意差がみられなかったものの、減少傾向を示した。S群とA群においては、ストレス負荷前とストレス1回目を比べた場合、変化はみられなかったが、ストレス負荷前とストレス2回目において、若干ではあるが減少傾向を示した。なお、ストレス1回目では、C群がS群とA群に比べて有意に減少した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

交付申請書における研究の目的の達成度としては、30%程度ではないかと思われる。理由①意外に副腎除去ラットをSTZにより糖尿病にした際の死亡率が高く、67%にのぼったこと。すなわち実験対象となるラットの確保がうまくいかなかった。②理由①のためin vivoマイクロダイアリシス実験にまだ入れてないこと。

今後の研究の推進方策

前述のように、副腎を摘出した後、その回復を待ってSTZを投与して糖尿病にすることを試みたが、思ったよりも死亡率が高かく、実験例数の確保が困難であった。その対策として、2つの手術の順番を入れ替えてみる、すなわちSTZ糖尿病にした後に、副腎摘出手術をすることを試みたい。それによって死亡率を少しでも下げれれば研究をより推進できると思われる。すなわち6群ラットを用いての行動解析と、そしてマイクロダイアリシス実験に進めればいいと思う。

次年度の研究費の使用計画

マイクロダイアリシス実験のための種々の消耗品費、学会への旅費が主となると思われる。国際学会としては2013年9月14日~20日までのスペインのグラナダで催される第20回International Congress of Nutritionにおいて研究成果を発表の予定。さらに国内での学会も予定している。

  • 研究成果

    (12件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (8件)

  • [雑誌論文] 実験的糖尿病ラットおよび非糖尿病ラットにおける自発運動量に及ぼすエタノールの急性効果2013

    • 著者名/発表者名
      永田瑞生、西山敦子、大和孝子、平山隼人、仁後亮介、青峰正裕
    • 雑誌名

      中村学園大学・中村学園短期大学部研究紀要

      巻: 第45号 ページ: 157-165

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 認知症モデルラットの自発運動量、記憶、不安に対する糖尿病の影響2013

    • 著者名/発表者名
      西山敦子、平山隼人、仁後亮介、大和孝子、青峰正裕
    • 雑誌名

      中村学園大学・中村学園短期大学部研究紀要

      巻: 第45号 ページ: 167-172

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 高濃度カテキン含有緑茶飲料が青年期女性の精神的ストレスに及ぼす影響2013

    • 著者名/発表者名
      大和孝子、松岡伴実、西山敦子、平山隼人、仁後亮介、太田英明、青峰正裕
    • 雑誌名

      中村学園大学・中村学園短期大学部研究紀要

      巻: 第45号 ページ: 173-181

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 高血糖はストレス抵抗性を減弱するか2012

    • 著者名/発表者名
      永田瑞生、西山敦子、大和孝子、平山隼人、仁後亮介、青峰正裕
    • 雑誌名

      福岡歯科大学・福岡医療短期大学紀要

      巻: 第39号 ページ: 1-11

  • [学会発表] ストレス負荷糖尿病ラットにおける高濃度カテキン含有飲料の効果2013

    • 著者名/発表者名
      大和孝子、西山敦子、平山隼人、松岡伴実、仁後亮介、青峰正裕
    • 学会等名
      第90回日本生理学会
    • 発表場所
      タワーホール船堀(東京都)
    • 年月日
      20130327-20130329
  • [学会発表] 認知症を合併した糖尿病モデルラットの運動量、学習記憶および不安行動2013

    • 著者名/発表者名
      西山敦子、平山隼人、松岡伴実、仁後亮介、大和孝子、青峰正裕
    • 学会等名
      第90回日本生理学会
    • 発表場所
      タワーホール船堀(東京都)
    • 年月日
      20130327-20130329
  • [学会発表] 精神的ストレス負荷青年期女性に及ぼす緑茶飲料の影響2012

    • 著者名/発表者名
      大和孝子、松岡伴実、西山敦子、平山隼人、仁後亮介、太田英明、青峰正裕
    • 学会等名
      第22回日本清涼飲料研究会
    • 発表場所
      日本教育会館一ツ橋ホール(東京都)
    • 年月日
      20121024-20121024
  • [学会発表] 糖尿病はエタノールにより増加したラット脳海馬セロトニン放出を低下させる2012

    • 著者名/発表者名
      永田瑞生、西山敦子、平山隼人、仁後亮介、大和孝子、青峰正裕
    • 学会等名
      第63回西日本生理学会
    • 発表場所
      全労災ソレイユ(大分市)
    • 年月日
      20121019-20121020
  • [学会発表] 実験的糖尿病ラットにおける脳海馬一酸化窒素とセロトニンの関係2012

    • 著者名/発表者名
      平山隼人、西山敦子、松岡伴実、仁後亮介、大和孝子、青峰正裕
    • 学会等名
      第63回西日本生理学会
    • 発表場所
      全労災ソレイユ(大分市)
    • 年月日
      20121019-20121020
  • [学会発表] 糖尿病ラットにおける脳海馬一酸化窒素とセロトニンの関係2012

    • 著者名/発表者名
      平山隼人、西山敦子、松岡伴実、仁後亮介、大和孝子、青峰正裕
    • 学会等名
      平成24年度日本農芸化学会西日本支部および日本栄養・食糧学会九州・沖縄支部合同大会
    • 発表場所
      鹿児島大学(鹿児島市)
    • 年月日
      20120928-20120929
  • [学会発表] 高濃度のカテキン含有緑茶飲料がストレス負荷糖尿病ラットに及ぼす影響2012

    • 著者名/発表者名
      大和孝子、西山敦子、平山隼人、仁後亮介、三隅幸子、青峰正裕
    • 学会等名
      第66回日本栄養・食糧学会
    • 発表場所
      東北大学(仙台市)
    • 年月日
      20120518-20120520
  • [学会発表] アルツハイマー様ラットの運動、記憶、不安状態に対する糖尿病の影響2012

    • 著者名/発表者名
      西山敦子、平山隼人、仁後亮介、永田瑞生、大和孝子、青峰正裕
    • 学会等名
      第66回日本栄養・食糧学会
    • 発表場所
      東北大学(仙台市)
    • 年月日
      20120518-20120520

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公開日: 2014-07-24  

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