本研究の目的は高等学校家庭科におけるライフ・キャリア教育の枠組と指導教材を開発することである。 家庭科担当教員を対象とした実態調査の結果、家庭科の授業では、キャリア教育政策で示される「基礎的・汎用的能力」のうち、「自己管理能力」の形成につながる衣食住の知識・技術に関する内容が多く扱われているにも関わらず、それらの習得は教員にはキャリア教育として自覚されていない実態が明らかとなった。調査結果をふまえ、家庭科で扱う衣食住の知識・技術を、キャリア形成過程において重要な役割を果たす「自己管理能力」として位置づけたキャリア教育の枠組を作成し、教育実践に向けた家庭科のガイダンス教材を開発した。
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