本研究成果として、第1に、社会情報としての農業ジェンダー統計視点の重要性が示された。第2に、東日本大震災で被災した岩手県沿岸部南部地域における女性起業活動等の事例調査から、女性農業者の農業(一部漁業関連)労働と生活の再生産労働による生活の持続可能性を考察した。第3に、千葉県H地域の女性農業者の社会参画に対する意識調査から、農業経営に関係する情報の入手先、社会参画のための経験不足等が明らかとなった。第4に、日本の元生活改良普及員によるタイ北部チェンライの山岳少数民族アカ族の女性の経済的自立を目的とした食品加工技術支援活動から、アカ族の持続可能な生活経営と情報アクセスへの困難性について考察した。
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