研究課題/領域番号 |
24500907
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研究機関 | 大正大学 |
研究代表者 |
長谷川 智子 大正大学, 人間学部, 教授 (40277786)
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研究分担者 |
福田 一彦 江戸川大学, 社会学部, 教授 (20192726)
今田 純雄 広島修道大学, 人文学部, 教授 (90193672)
川端 一光 明治学院大学, 心理学部, 講師 (20506159)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 幼児 / 母親 / 生活時刻 / 夜更かし・朝寝坊 / 早寝・早起き / 食行動 / 偏食 / 写真法 |
研究実績の概要 |
今年度は,①幼児をもつ母親の食事・育児態度と子どもの食行動,生活リズムに関する1次調査の最終分析と②1次調査に参加した対象者の中から43名を対象とした,母親の食と子どもの生活リズムに関する2次分析の詳細な分析,③2次調査における食事写真の評価基準作成に関して検討を進めた. ①については,これまでの分析で確定していた生活リズムのクラスター5クラスターに加えて,母親の食行動から新たにクラスターを作成した(Cluster_M1:栄養を考えた調理をせず,外食・偏食が多い群,Cluster_M2:M5の亜型群,Cluster_M3:外食は少なく,栄養を考えた調理はするが偏食が強い群,Cluster_M4:M1の亜型群,Cluster_M5:栄養を考えた調理をおこない,外食が少なく,偏食なし群).それら5分類に基づいて母子の生活リズム,子どもの行動に関する分析を行った. ②については,生活リズムのデータと食事データに関して,生活リズムのクラスターにより3群(5クラスターの中から抽出された3クラスター)の検定をおこなった.生活リズムに関しては1次調査と同様の結果が得られたが,母親の食については,食事バランスに関する観点からは3群による差異は得られなかった. ③2次調査の食事調査に関して,様々な分析を検討した中で,新たな検討事項として写真に対する評価を実施することとした.これについては,当初予定されていなかったが,研究を進める際に重要であると議論された.今年度は,評価手法に関して検討し,予備調査を実施した.具体的には,実際の食事写真12枚についての印象に関して3大学の大学生が個別に6人程度でディスカッションを行い,写真評価の項目になり得る用語を抽出した.今後は,本調査を行っていく予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は,順調に進捗した部分とそうでない部分の両方があった.順調に進捗した部分は,食事写真の評価についての予備調査である.この点は当初予定されていなかったが,心理測定に関する手法を使い,予定通り進捗した.また,2次調査分析については,まだ分析すべき項目が残っているが,変数がかなり多いため,当初の予定通り進んでいる.一方,1次調査についての分析は今年度終えるはずだったが,結果に明瞭性が欠けるため引き続き継続することとなった.しかしながら,この点についても次なる分析手法は明確であるため,大きな問題にはならないものと判断している.
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度は,1,2次調査の分析を終え,新たに調査の簡易版を作成する.また,写真の評価法について新たな提案を行う.この点について,先行研究がなく本研究によって新たな知見が提供できる.
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次年度使用額が生じた理由 |
研究費が不足しているため,今年度計画通りに使用してしまうと来年度に実施する調査が実行できなくなるため.
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次年度使用額の使用計画 |
来年度は,主に最終調査および食事写真評価のために予算を使用する.
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